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天然ゴム研究の重要性とバイオマテリアルエンジニアリングについて

理研などが主催する天然ゴム研究会が発表会

その他 2019-08-29

 ゴム産業ではタイヤ企業を中心に持続可能な天然ゴムに対する研究活動が活発となっているなか、バイオマテリアルエンジニアリングの観点から天然ゴムを考える「天然ゴム研究会」が理化学研究所(理研)環境資源科学研究センターをはじめ京都大学生存圏研究所、東北大学大学院工学研究科の主催で行われている。

盛況だった第2回天然ゴム研究会


 さる7月19日に理研横浜キャンパスで開催された「第2回天然ゴム研究会」にはゴム企業をはじめ各大学並びに研究機関などから約80人が参集、関心の高さを窺わせ、天然ゴムを中心としたゴム研究について14件の発表と情報交換が行われた。

 工業材料として利用される天然材料の多くは石油系の化学製品によって代替されてきた歴史を持つが、天然ゴムについては完全に代替性能を持たせることはできていない。

 それらを背景に、例えば理研では進展するゲノム技術で天然ゴムの遺伝子情報を解読。ゲノム研究で培った知見などで新たな循環型社会の実現をめざす研究を進めている。

 理研の松井南環境資源科学研究センター副センター長は「天然ゴムは循環型のバイオマス素材として長年に亘り使われているが、 特性や分子的な機構、ゲノム構造について分かりだしたのは最近になってからだ。パラゴムをはじめとして現代の社会に欠くことのできないゴム素材について、科学、社会的な観点から多くの方の発表があったことを感謝したい」と語る。また矢崎一史京大生存圏研究所教授も「天然ゴムの潜在リスクは対岸の火事では済まされないものがある。一箇所に同じものを集中して育てるモノカルチャーの怖いところは、一度抵抗メカニズムのない病気が蔓延すると、その集団全部が絶滅に向かう危険があるところだ。もう少し世界中の、ちゃんと研究ができる人たちがゴムの木の研究をすべきと考える」。

 さらに高橋征司東北大学大学院工学研究科准教授は「日本は,天然ゴムの原産国ではない一方で,ゴム工業が非常に発展しており,多くの世界的企業が存在しているのが特徴だ。日本の研究グループが一体となり、しっかり研究を進め,国や企業間の垣根を超えて全員がハッピーになれるシナリオを発信する必要がある」と天然ゴム研究の重要さを強調した。

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