岡安ゴム本社工場(滋賀県草津市)を見学
日本ゴム精練工業会、「2026年度見学会」と「2026年度定期総会」を開催
原材料 New! 2026-05-26
日本ゴム精練工業会(略称JPMA)(野田明志会長=TPRノブカワ社長)は5月14日、滋賀県草津市で「2026年度工場見学会」および「2026年度定期総会」を開催した。
13時30分から15時30分の間、岡安ゴム本社工場(滋賀県草津市)を会場に見学会が行われた。まず会議室で岡宗一郎岡安ゴム社長から「当社は商社として創業した後、町工場を建設し新技術や他業界の技術を採り入れるなど、常にベンチャー精神を忘れずにスピード感ある挑戦を続け、顧客の変えたいというニーズをカタチにしてきた。今後もモノづくりにブレークスルーを生み出していく」と会社概要の説明があった。

岡安ゴム工場内で岡社長(左)から説明を受ける野田会長ら参加者

会社概要を説明する岡安ゴム岡社長
岡社長の案内により工場見学に移った。同工場では、設計から加工までの一貫生産体制構築に加えて、工場内の多くの汎用機が自社設計により効率的な加工を目指した新たなワンストップ加工を実践しているのが特徴となっている。さらに、加工機やロボット投資も積極的に行っている。
参加者は設計・試験・試作工程、精練工程、押出成形工程、加工工程、仕上・出荷検査工程、といった一連の製造工程を見学した。同社では、一部の機器類も自社開発しており、そのひとつ自動接着機を見学した。同機により、エンドレス接着品の量産体制を確立したという。さらに参加者は、独自生産技術により、一層のインライン(押出工程内)での加工実現のため、シリコン塗布・プライマー塗布・テープ貼り加工を一体化した工程などに見入っていた。
見学会終了後、定期総会を開催
見学会終了後、アーバンホテル草津(滋賀県草津市)で16時から18時の間「2026年度定期総会」が開催され、正会員・賛助会員など20社・27人が出席した。

定期総会であいさつする野田会長
総会冒頭野田会長が「JPMAを取り巻く環境は、中東の地政学上の問題、特にイラン戦争によるホルムズ海峡封鎖の影響が大きい。原油やナフサ、ゴム薬品などの原材料に加えて、包装フィルムなどの副資材まで大幅に高騰している。中には入手できない材料など需給不安も発生し、先行きは全く見通せない状態にある。今回の定期総会と同時期に開催している米国と中国の首脳会談も、お互いに大胆な攻勢を掛けられない膠着状態にあり、有効な解決策は期待できない。
一方で会員各社の足元の状況としては、3~4月は駆け込み需要で売上高は増加している。しかし、今後も続くかどうかは全く不透明であり、売り上げが伸びても原材料価格などの高騰で利益面が圧迫されていることから、製品価格への転嫁が喫緊の課題となっている。このように非常に厳しい混沌とした状況だが、今日の定期総会の場を利用して、会員相互の情報交換を積極的に行い、今後の皆様の奮闘を期待したいと思う」とあいさつした。
会長あいさつに続き、①退会・入会、新規加入社・新規参加者紹介②2026年度役員改選③2025年度行事報告ならびに会計報告④2026年度行事計画⑤会員異動⑥アンケート集計結果報告⑦会員各社の近況報告⑧その他―などの各議題審議が行われた。
議題①に関しては、正会員のデンカエラストリューションの退会が報告された。さらに賛助会員として協和商事および井上石灰工業の2社の入会が報告され、各社の出席者がそれぞれあいさつした。
②の役員改選では、前年開催の臨時総会で仮承認された野田会長ほか全役員の留任が満場一致で承認された。
③に関しては、2025年5月15日開催の「TPRノブカワ福島工場見学会」および「2025年度定期総会」、6月26日開催の「東京ゴム薬品商同業会と共催の技術研修会」、7月17日開催の「東部工業用ゴム製品卸商業組合と共催の商工懇談会参加」、9月17~20日開催の「ラバーテックチャイナ2025(上海)海外研修」、11月12日開催の「白石工業土佐工場見学会」および「2025年度臨時総会」―などが報告された。
④の2026年度事業計画では、今回の「岡安ゴム工場見学」および「2026年度定期総会」を皮切りに、6月頃開催予定の「東京ゴム薬品商同業会と共催の技術研修会」、7月15日開催予定の「東部工業用ゴム製品卸商業組合と共催の商工懇談会」、11月開催予定の「2026年度臨時総会」、12月開催予定の「日本ゴム機械懇話会と共催の技術研修会」、2027年4~5月開催予定の「2027年度定期総会」―などが報告され、満場一致で承認された。
⑥の会員アンケート集計結果では、正会員の2025年度ゴムコンパウンド生産量集計結果が報告された。それによると、同年の合計生産量は6万5,558トンで前年度比89.9%となった。なお、退会したデンカエラストリューションの2025年度の数値が不明で、同社からの前年度(2024年度)の数値810トンを加えると6万6,368トンで前年度比91%の水準となる。2025年度合計生産量の内訳は黒物6万511トンで同94.1%、色物5,047トンで同58.3%となっている。
同アンケートでは、会員企業が現在抱えている課題に関しての質問もあった。それによると前年度回答より今回は「設備老朽化」「電力等用役コスト増」「材料入手困難・廃番等」という回答の増加が目立った。
現在抱えている課題について、会員の補足コメントとしては「ミキサーメーカーの撤退によるメンテナンス費用増大」「設備老朽化に対応する業者の人員不足とスキル不足」「材料廃番が多発しており代替対応が煩雑」「メンテナンス費用が増加」「環境負荷物質調査を有料にした会社があると聞いた。この流れが広がってほしい」「材料供給制限等で受注が減少」「従業員の高齢化による世代交代のための人員確保と技術者育成が難航している」「ロール作業者の雇用と教育が難しい」「募集しても人が来ない。海外研修生も3年で帰るので困る」などの意見が寄せられた。さらに今回アンケート項目に追加された「環境負荷物質対応」に関しても、10社以上の回答が寄せられた。
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