2024年5月から2026年3月まで
東ソー、CO2分離膜モジュールによるCO2分離回収プロセスの実用化検討がNEDOプロジェクトに採択
原材料 2024-08-28
東ソー、京都工芸繊維大学(繊維学系谷口育雄教授)、東京工業大学(物質理工学院 応用化学系小玉聡助教)および再委託先としてキッツマイクロフィルター、東京農工大学(大学院工学研究院応用化学部門兼橋真二准教授)は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2分離・回収技術の研究開発/二酸化炭素分離膜システム実用化研究開発」プロジェクトの公募に対し、「革新的CO2分離膜モジュールによる効率的CO2分離回収プロセスの実用化検討」を共同で提案し、採択された。同事業の委託期間は2024年5月から2026年3月まで。
採択されたプロジェクトの技術開発は、火力発電所や化学産業、セメント産業、鉄鋼産業といった、CO2濃度が10%を超える工程ガスや排気ガスを対象に進めていく。
共同事業者は、2020年度から実施しているNEDO事業において、アルカノールアミンを高分子マトリックスに担持した高分子膜材料で構成されるCO2分離中空糸膜モジュールの開発に取り組むとともに、東ソーに設置したベンチ設備を活用し、実際の火力発電所から排出される排ガスを使用した実ガス評価によるCO2分離膜モジュールの耐久性試験を行い、その安定性を確認した。
これまでの成果を踏まえ、同事業では、さらなる技術開発を進めるため、以下の3点に重点を置いて研究を推進していく。
①ベンチ試験用CO2分離膜モジュールの研究開発② CO2分離膜モジュールのベンチ試験③膜分離システムの社会実装検討。
具体的には、CO2分離回収プロセスの実用化に向けて、膜面積の大面積化を実現することで、高い分離効率を維持しながらスケールアップを図るとともに、さらなる耐久性向上を目指した試験を継続する。また、社会実装に向けた具体的な課題の抽出と、それに対する解決策の検討を進めている。さらに、回収したCO2の有効利用プロセスの開発や、他の産業分野への適用可能性の検証も含まれる。
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