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IRSG(国際ゴム研究会)調べ

16年世界の新ゴム消費量、中国が初の900万トン超え

原材料 2017-04-12


 中国の新ゴム消費量が初めて900万トンを超えた。IRSG(国際ゴム研究会)がこのほどまとめた2016年の世界の新ゴム消費量によると、中国の16年消費量は900万5,100トンで前年比1.3%増となった。15年の中国の新ゴム消費量は国内の景気鈍化に伴いこれまでの右肩上がりからマイナスに転じたが、16年は再びプラスとなった。

 ■新ゴム消費量
 16年の世界の新ゴム消費量は2,721万1,000トンで前年比1.6%増となった。消費量1位の中国は900万5,100トンで同1.3%増。世界全体の33.1%を占めた。

 消費量2位の米国は284万3,800トンで同2.1%減。3年ぶりにマイナスとなった。3位は15年で4位だったインドがランクアップし3位に浮上。消費量は162万5,300トンで同5.8%増となった。一方、これまで3位だった日本は4位にランクダウン。消費量は154万9,600トンで同2.4%減となった。

 上位10カ国のうち前年を下回ったのは、米国、日本、ドイツのみ。特に伸び率が大きかったのはインドネシア(前年比13.1%増)、ロシア(同12.3%増)。ロシアは10位にランクインし、15年で10位だった韓国は10位圏外となった。

 ■天然ゴム生産量
 16年の世界の天然ゴム生産量は1,229万5,000トンで同0.2%増。微増ながらも2年連続のプラスとなった。国別では1位のタイが440万9,000トンで同1.4%減、2位のインドネシアが315万7,800トンで同0.4%増、3位のベトナムが103万2,100トンで同1.5%増となり、上位3カ国で全体の70%を占めた。

 上位10カ国の顔ぶれは15年と変わらず。中国は77万4,000トンで同2.5%減、インドは62万トンで同7.8%増。中国は3年連続で減少、インドは4年ぶりにプラスとなった。

 ■合成ゴム生産量
 16年の世界の合成ゴム生産量は1,456万3,000トンで同0.6%増。国別では、中国が279万1,600トンで同1.1%減となった。2位の米国は236万7,800トンで同1.0%減、3位の日本は156万6,000トンで同6.1%減となった。

 上位10カ国の顔ぶれに大きな変動はないが、15年に10位だったタイは10位圏外となり、代わりにシンガポールが10位にランクインした。

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