アロン化成、バイオマスエラストマー「T－Biシリーズ」の販売開始

　アロン化成は、環境配慮型エラストマーの新ブランドGRiNABLE（グリネーブル）を立ち上げ、新製品としてバイオマスエラストマー「T－Biシリーズ」の販売を開始する。なお、7月中旬頃の製品出荷開始を予定している。

　同製品は、再生可能な植物由来の素材を使用しており、地球温暖化の防止や化石資源への依存度低減が期待される。また、バイオマス材料は石化原料を使用した製品よりも性能が劣るイメージがあるが、同製品は従来の石化製品と同等の性能を有しており、環境負荷低減と性能維持を同時に実現している。

　バイオマスエラストマーとは、原料として植物などの再生可能な有機資源を使用した熱可塑性エラストマー。焼却処分した場合でもバイオマスの持つカーボンニュートラル性から、大気中の二酸化炭素の濃度を上昇させないという特徴がある。これにより、地球温暖化の防止や化石資源への依存度低減にも貢献することが期待される。

　新製品の「T－Biシリーズ」は、植物由来の素材を使用したスチレン系バイオマス材料。硬さ40～80のラインアップを取り揃えており、従来のスチレン系エラストマーと同等のゴム弾性を発揮する。

　同シリーズは植物由来原料（バイオ）比率約35～50％を有し、非可食性バイオマスを使用しているため、食料と競合することなくカーボンニュートラルへの貢献を可能にする。