PAGE TOP

高岡工場内に年産6,000トンのプラント建設へ

日本ゼオン、COPのリサイクル技術を開発

原材料 2022-01-17

 日本ゼオンはこのほど、シクロオレフィンポリマー(COP)のリサイクル技術を独自に開発した。これまで課題だった透明性や高純度を維持することに成功。バージン樹脂と同等の品質レベルまで再生可能となった。2022年10月に、高岡工場(富山県高岡市)内に年産能力6,000トンのリサイクルプラントを着工し、2024年8月に稼働する。プラントの投資額は非公表。リサイクルした樹脂は、光学フィルムの製造に再利用する計画だ。

一般的なリサイクル技術で製造した樹脂(左)と新たに開発したリサイクル技術で製造した樹脂


 同社のCOP(製品名:ZEONEX、ZEONOR)は、優れた光学的・化学的特性を持ち、光学レンズや光学フィルム、医療・バイオテクノロジー分野に至るまで幅広く利用され、高い評価を得ている。また、同社独自で開発した溶融押出法により自社加工している光学フィルム(製品名:ZeonorFilm)は、ディスプレイの大型化に伴う市場拡大に合わせ、堅調な需要が継続している。

 今回開発したリサイクル技術は、光学フィルム製造時に排出される廃棄樹脂を再生するもの。年産能力6,000トンは、バージン樹脂の生産能力のおよそ15%にあたる。また、リサイクル樹脂はバージン樹脂に比べ、製造時のCO2発生量を約 1万2,000トン削減することに繋がる。

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • とある市場の天然ゴム先物
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた