【特集】CMB
寺崎ゴム工業、高品質を短納期で提供
原材料 2016-12-15
寺崎ゴム工業は、卓越した混練り技術力を駆使し、黒物専用の本社工場(茨城県猿島郡境町)、色物専用の坂東工場(同県坂東市)でNR、NBR、SBR、CR、アクリルゴム、BRなどのA練り・B練り・分出し・リボン出し、各種試験練り、色物練りなど顧客のニーズに合致した高品質品を生産している。
生産設備として両拠点に加圧型ニーダーDX150―335型・SPM―200型及びSPM対応シート製造装置一式、加圧ニーダーDX75―150型1基、22インチロール1基、シーティング用14インチロール及びバッチオフ一式、55リットルニーダー、16インチミキシングロールなどがある。これらで生産された製品は、本社工場試験室の試験ロール、引張試験機、比重計、ムーニー粘度計、キュラストメーターなどで試験され、ISO9001認証に則った世界標準の品質基準製品として提供されている。
今期17年2月期の状況は、8月頃までは前年同期比横ばいで推移した。9月以降は、自動車用及び建物・橋梁用部材向けと推測されるSBRやEP主体の案件が入り、現在月産250―300トンと堅調に推移している。しかしスポット的な案件とみており、本格回復に繋がるかは判断できないとしている。このため、高度な精練技術に基づく高品質製品を短納期で顧客に提供することに注力し、受注増加に繋げる方針。
同社では、変動する需要環境や顧客ニーズへのより的確な対応を目指し、生産設備更新や増設を積極的に実施している。生産設備では、主電動機モーターを高効率で省エネ効果も発揮するACモーターへの更新を順次進めた。さらに試験室も増築し引張試験機を2―3台体制としたほか、ムーニー粘度計、加硫試験機、比重計など充実を図った。
さらにテスト用8インチロールなどの導入で物性確認が現場で迅速にできると、顧客から好評を得ている。このテスト用として、熱入れも可能な温調タイプの色物用7リットルニーダーを昨年坂東工場へ導入した。
これに加えて本社工場の75リットルニーダーを最新鋭機種に更新、今年1月から稼働している。さらに坂東工場の16インチニーダーや10及び20リットルニーダーの更新や原材料投入用ホッパーの取り付けなどを行った。現在は、12月初旬完成予定で本社工場資材保管場に遮光性シート屋根の設置工事を進めている。