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78.2万トンで前年比0.1減と予測

2019年のカーボンブラック需要見通し

会員限定 原材料 2019-02-20

 カーボンブラック協会は2月8日、2019年カーボンブラック需要見通しを発表した。

 今年の自動車生産は前年比横ばいとの予測に基づき、日本自動車タイヤ協会では自動車タイヤの国内需要に関して今年の見通しは前年比1%減と予測している。さらに日本ゴム工業会では、新ゴム消費量に関してタイヤ用が同0.6%減、一般ゴム用が同1.4%増、全体では同0.2%の減少と予測している。

 これら需要予測をベースにカーボンブラック協会では、輸出入状況なども織り込んだ結果、今年のカーボンブラック総需要(輸出込み)について78万1,703トン、前年比0.1%減と予測した。これは米中貿易摩擦、英国のEU離脱交渉の行方など世界経済の下振れリスクを勘案した結果となっている。なお、総需要予測は、15年に80万トン割れとなって以降、5年連続の低水準となる。

 総需要のうちゴム用は、自動車及びタイヤなど需要業界の見通しに準じ70万5,703トン、同0.2%の減少を予測している。

 また内需に関しては72万3,703トン、同0.1%減を予測。ゴム用内需は68万6,703トン、同0.2%減と予測した。うちタイヤ向けは52万9,605トン、同0.6%減の予測、一般ゴム向けは15万7,098トン、同1.4%増と予測した。

 輸出は5万8000トン、同0.3%増の予測となっている。うちゴム用は1万9,000トン、同0.1%減と前年の同4.5%増から一転マイナス予測となった。この要因は主に、中国経済減速懸念に伴う需要減少を考慮してのもの。

 一方同年の輸入は16万トン、同0.6%減を予測している。うちゴム用は14万7,000トン、同0.7%減の予測。なお日本国内需要に占める輸入品比率は18年が21.3%で前年比1.4%減少した。これは中国からの輸入減が要因だが、仕入れ国別では依然中国からが最多であり、その他タイ、韓国、インドが主要国となっている。これら4か国で全輸入量の90%を占めている。

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