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「東京インターナショナルペンショー」に出展

日興エボナイト製造所、エボナイトの良さを活かした万年筆づくり

その他 2018-10-12

日興エボナイト製造所遠藤智久社長(右)


 人類初の合成樹脂「エボナイト」。それを国内で唯一扱っているのが、日興エボナイト製造所(本社・東京都荒川区、遠藤智久社長)だ。

合成樹脂界の「生きた化石」。その良さを活かすB to C商品

 エボナイトは、天然ゴムが原料の硬質ゴム。世界最古の人工樹脂といわれる、硬く光沢をもった黒褐色のゴムだ。主に電気絶縁素材として使用されているほか、万年筆や楽器のマウスピース、喫煙パイプの材料としても使われている。

 同社の「多くの人にエボナイトの良さを知ってもらうため、その良さを活かすB to C商品を作って売ろう」という思いから生まれた商品のひとつが、「笑暮屋(えぼや)」ブランドの万年筆・ボールペンである。

 「笑暮屋」は同社が運営する筆記具直販ショップ。2009年にWEBショップを開設し、14年には店舗も開店した。

 万年筆職人とのコラボで生まれたペンは、職人の手作業で仕込むカラーマーブルエボナイトが製品全体に贅沢に使われている美しいものとなっており、ペン一本一本がそれぞれ異なる表情を見せている。

エボナイト製ギターピック


 万年筆の他にも、店舗限定でエボナイト製のギターピックを販売している。エボナイトは音響との相性がよく、他の樹脂製品とは異なる音の広がりを感じることができるそう。同商品にはシーラカンスがほどこされており、その由来はエボナイトがシーラカンスと同じように、合成樹脂界の「生きた化石」であることから。

 同社スタッフの遠藤佳子さんは、

「日興エボナイト製造所は材料屋として受け身の立場でしたが、万年筆作りを通してアクティブな立場になりました。万年筆を作るようになってからは、最初から想像して考える、モノづくりの楽しさを実感しています」

 と、楽しそうに語ってくれた。

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