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17年はカーボンブラック、18年は黒鉛電極が牽引

東海カーボンの業績好調

原材料 2018-02-21

会見する長坂社長


 東海カーボンの業績が好調だ。2017年12月期業績は売上高が前期比19.9%増、営業利益が同915.1%増、経常利益が同678.3%増、当期純利益は約200億円増加(前期は損失)と大幅な増収増益を達成。営業利益は、中期経営計画「T-2018」の最終年度の目標値である90億円を超過した。中計で進めている構造改革に加え、カーボンブラック事業が大きく貢献した。

 同期のカーボンブラック事業は、売上高が478億2,800万円で同26.6%増、営業利益が68億6,800万円で同44.4%増だった。環境規制などにより、中国のカーボンブラックメーカーの攻勢が弱まる一方、タイヤメーカーからの引き合いは引き続き活発で、販売数量が増加。それに加え、原料油価格上昇に対応した販売価格改定もあり、売上高が増加、タイを中心にマージンの改善も進んだ。

 業績好調は2018年も継続する見通しだ。売上高は1,740億円で前期比63.8%増、営業利益は430億円で同274.3%増、経常利益は440億円で同232.1%増、当期純利益は300億円で同153.9%増と見込む。18年の業績を牽引するのは市況が急回復している黒鉛電極事業で、売上高増加分の約92%、営業利益増加分の約97%を占める。カーボンブラック事業も好調を持続する見通し。売上高で3.9%増、営業利益で1.9%増を見込む。

 同日会見した長坂一社長は「黒鉛電極の好調は、原料事情を勘案しても最低4-5年は続く」と好調な業績が当面続く見通しを明らかにした。一方、カーボンブラックについては「汎用品の勝負ではしれており、特殊品の比率を増やしていく。中国(天津)工場で積極的に進めており、タイ工場でも進めていく」と語った。

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