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【特集】ゴム用機械・試験検査機

森田油圧機製作所、高精度切断加工を実現

工業用品 2017-09-20

 森田油圧機製作所(東京都立川市)は1927(昭和2)年1月の創業以来、永年に亘り蓄積してきた高度な技術開発力を積極活用し、ゴム原材料用切断機「ベールカッター」を始め、ゴム・樹脂用各種油圧成形機、テスト用プレス機などを設計から製作まで一貫体制で顧客に提供し、性能の高さや使い勝手の良さで好評を得ている。

 同社では、今期も「ベールカッター」を主力機種と位置づけ、拡販に注力している。同社製ベールカッターは、長期間安定した高精度の切断加工を実現するだけではなく、切断時に切粉が発生しないため廃棄物処理費用も掛からず、環境保全にも貢献するとして注目されている。

 さらに最近ではゴム業界だけではなく、粉体製品分野などにも採用例が増えている。また中国、タイ、ベトナムなどの日系現地生産拠点向け主体に輸出も伸長している。

 ベールカッターのうち合成ゴム用切断機「ST2-15型」は、特許(第547783号、第1978214号)のほか多くの実用新案も取得している高性能機。同機は1トン-85トンまでの切断能力を有し、幅640ミリのカッター刃は特殊焼入れ仕様で、長期間抜群の切れ味を発揮、ストロークは300ミリとなっている。このカッターを支えるホルダーは、長い摺動部を有しスムーズで安定した作動を実現している(スライドギブ調整も可能)。さらに切断完了の際にカッター刃先と保護板とのタッチが確実にアジャストするなど、常に最良の状態でカッティングができる。

 カッター保護板には高剛性樹脂及び銅とベール2段カッティング用クッション装置が取り付けられている。ピストンロッドは焼入れ研削及び表面硬質クローム鍍金でパッキン損傷を防ぎ油漏れしない。

 同機の高精度の安定した作動を支える油圧ポンプは、低騒音型ポンプを電動機直結型にしているため、本体背面の上部に装着され最適な重量バランスとなっている。本体躯体はリングフレーム型で、高剛性の焼鈍済の全鋼板製で、振動などが発生しない。

 なお送り装置には手動ハンドル回転式・フリーローラー式・ローラー駆動式などがあり、用途に応じ選択できるため、幅広い作業環境に対応可能となっている。

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