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ものづくり力「魅力あるゴム企業」

共和、100年前に透明ゴムバンドを開発-人から喜ばれる画期的な商品

工業用品 2017-07-11

アメ色ゴムバンドとして大正時代から親しまれてきた「オーバンド」。2013年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した「100g箱」

 
 私たちの生活に欠かせない日用品のひとつに輪ゴム(ゴムバンド)がある。現在主流となっている透明性を持つ輪ゴムを開発したのが、大阪に本社のある共和だ。

 共和は1923年に、自転車チューブ、ゴムバンドの生産・販売を目的に西島廣蔵氏が共和護謨合資会社として設立した。先述した透明性を持つゴムバンドは、この西島氏が創業前の1917年に開発、今年で100周年を迎える。

 当時は、紙幣を束ねるのに輪切りにした自転車チューブを使っていたという。しかしこれでは、あまり伸びないため使い勝手が悪かった。「そこで西島が、配合などに工夫し、試行錯誤を続けながら、業界初となる透明ゴムバンドを開発した。このゴムバンドは良く伸びるので、紙幣を束ねたり、物を包装する際に使い勝手が良く、飛ぶように売れた。問屋がリヤカーを引いて押しかけ、争うように仕入れに来たと聞いている」(杉原正博社長)。

 共和の生産品目は4分野に分かれ、売上高が最も多いのがゴムバンドなどの包装資材、次いで医療用品、電材用品、輪界用品と続く。近年は特に医療分野の売り上げが伸びているという。

 製品開発の基本は、顧客から喜ばれる新しい画期的な製品を開発すること。また、すでに他社が販売している製品でも、それをより使い易く改良して新たに提案すること。

 医療分野を例にとると、前者に属するのが、器具などの圧迫により生じる肌のかぶれやダメージを軽減する未減菌のロール状クッション・ドレッシングテープ「ココロール」。装着する器具の下に貼るだけで、肌へのストレスが軽減できるという。また傷の治療で弱った肌を紫外線から保護するテープや、抜糸後の傷跡に伸ばして貼ることで、テープの“縮む力”により、傷跡に“寄せる力”を加え、治癒を促進する傷跡ケア専用テープなどを開発・販売している。

 後者に関しては、褥瘡(床擦れ)対策のドレッシングテープが挙げられる。「従来は海外メーカーの製品しかなかったが、使用者の不満や要望を収集し、より使いやすいように薄くしたり、防水性、伸縮性を高めるなど改良を重ね製品化した。医療や介護現場の方々から好評でシェアを拡大している」(同)という。

 同社の製品企画開発は5人の若い女性が核になり、そこに各セクションから男性社員なども加わり、常時10人ほどがモノづくりに励んでいる。創業者のモノづくりに対する熱意が、今も連綿と受け継がれている。

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