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廃車から新車への資源循環でCO2削減に貢献

豊田合成、廃車由来プラスチックの水平リサイクル技術を実用化

工業用品 2025-05-20

 豊田合成は、欧州での環境規制の強化などを背景とする自動車業界での再生プラスチック(再生プラ)の需要拡大に対応し、廃車から高品質なプラスチックを再生する新技術を開発した。

 今後、トヨタ自動車のカムリを皮切りにさまざまな車種での活用を通じ、脱炭素・資源循環に貢献していく。

 従来、自動車の廃プラスチックの再生は、不純物の混入などにより新材と同等の性能を得るのが難しいため、焼却して熱を回収(サーマルリサイクル)するか、必要な性能の低い用途に再利用(ダウンサイクル)することが一般的だった。今回、いそのと協業し「品質の良いリサイクル原料を確保」すると共に、「同社独自の材料改質技術を活用」することで、廃車から回収したプラスチック(ポリプロピレン)を50%含有しても新材と同等の性能を持つ再生プラを開発、自動車部品の品質基準で実用化した。同技術により、同じ部品に再利用する「水平リサイクル」を加速させ、CO2削減に貢献する。

 なお、廃車由来プラスチックを50%配合した再生プラを、耐衝撃性が必要な内装部品(グラブボックスなど)で実用化するのは世界初となる。

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