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「新任技術者必見!搬送用樹脂ベルトの基礎知識と選定のポイント」をテーマに

バンドー化学、ウェビナーを開催

工業用品 2025-02-28

 バンドー化学は2月21日、「新任技術者必見!搬送用樹脂ベルトの基礎知識と選定のポイント」をテーマにウェビナーを開催した。

ウェビナーの様子


 今回は人事部の小森慎太郎氏がMCを、産業資材事業部技術部軽搬送用ベルト設計グループの山浦考太郎氏が講師を務め、①軽搬送用ベルトの基礎知識を身につける②適切なベルトの選定を自身でできるようになる――をゴールに進められた。

 ウェビナーでは、同社の軽搬送用ベルト「サンラインベルト」を例に挙げた。サンラインベルトは、物流センターや空港での段ボール、手荷物の搬送、食品工場でのパンやお菓子の搬送に適した製品で、水平搬送、傾斜搬送、滑り搬送などに対応できる。

 サンラインベルトの基本構造は、「カバー層」(表面材質)と「帆布」で構成される。帆布を2枚使用したものを「2プライベルト」、裏面にカバー層を追加したものを「両面カバーベルト」、カバー層のないベルトを「含浸ベルト」という。

 カバー層には、耐摩耗性が高く、疲労屈曲性に強いポリウレタンや、ポリウレタンに比べて厚みを持たせることができ、配合によって耐油性を付与できる軟質塩化ビニルなどが用いられる。

 含浸ベルトには、帆布にウレタンを含浸させることで滑り性を付与する「ウレタン含浸ベルト」、帆布にシリコーンを含浸することで非付着性を向上させる「シリコーン含浸ベルト」がある。

 表面形状には、平滑、縦溝、布目、パッケージ、逆ピラミッド、しゃもじ、突起、高グリップなどがあり、基本構造、材質、表面形状を組み合わせることで、高グリップ、低グリップ、非付着などの機能を付与することができる。

 その後、具体的な使用条件を例に挙げ、ニーズに適合したベルトをどのように選定するのかを解説した。また、ベルト同士を繋げるジョイント方法についても説明し、大別して、プレスジョイント(フィンガージョイント、ラップジョイント、ダブルフィンガージョイント)、レーシングジョイント(金具レーシングジョイント、樹脂レーシングジョイント)があると紹介した。

 なお、同社ではサンラインベルトの選定をサポートする「選定システム」をホームページ(https://sekkei.bando.co.jp/sunline/jpn/index.php/m/top)上で公開している。

 最後に、①サンラインベルトは表面材質・形状によって機能が異なる②サンラインベルトの選定には、搬送物・機械の条件・搬送物重量・使用温度・要求特性の確認が必要③サンラインベルトのジョイント方法も使用条件・環境によって選定が必要――とまとめた。

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