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「ベルトコンベヤのトラブルはどう防ぐ?~ベルトから見るトラブル原因と解決方法~」テーマに

バンドー化学、ウェビナーを開催

工業用品 2024-11-29

 バンドー化学は11月27日、「ベルトコンベヤのトラブルはどう防ぐ?~ベルトから見るトラブル原因と解決方法~」をテーマにウェビナーを開催した。

ウェビナーの様子


 今回は、人事部の日平拓夢氏がMCを、産業資材事業部技術部コンベヤベルト設計グループ長・評価グループ長の桑鶴健氏が講師を務めた。

 それによると、コンベヤベルトのよくあるトラブルとしては、「ベルトの切断」と「運搬物の落下」が特に多いという。2つのトラブルの主な原因としては、①ベルトやプーリの摩耗・剥離②異物の噛み込み③鋭利な物の運搬④ベルトの蛇行⑤スカート部の調整不足⑥ベルト表面への運搬物の付着(居つき)――がある。

 同社では、ベルト切断の対策として、衝撃性の大きいコンベヤライン用ベルト「大塊ベルト」を提案した。同製品は、縦糸の上下に横糸を合わせ、からみ糸で縦・横の糸を織り込んだ構造の特殊帆布を採用。柔軟性に富み、ベルトに加わる応力を縦・横糸が個別に受けて吸収するため、耐衝撃、耐噛み込み性に優れている。用途としては、砕石場、製鉄、製紙、パージ船、鉱業、土木などに適している。

 また、運搬物がベルトに突き刺さり、タテ裂き事故が起こりやすいラインに適した「タテ裂き防止コンベヤベルト」もトラブル対策に適した製品としてPR。同製品は、芯体帆布(EP帆布)と上カバーゴム間にスチールコードまたは特殊アラミドコードを一定ピッチでベルト幅方向に埋設することで芯体帆布への突き刺さり防止およびタテ裂き抵抗力を高めている。ガラス工場、鋳物工場、粗大ごみ処理場などの運搬物が鋭利なラインおよび運搬中に異物が混入しやすいラインに最適な製品となっている。

 運搬物の落下については、カバーゴムの非付着性を向上させることで運搬物の意図しない場所への落下を低減する非付着性ベルト「イージーリリースNeo」を提案した。社内評価による石炭や鉄鉱石の付着量変化では、従来品(イージーリリース)と比較して約80~90%付着量を減らすことができるという。

 ウェビナーでは最後に、「ベルトの切断」や「運搬物の落下」といったトラブルは機械側の調整と製品選定によって改善できると結んだ。

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