放射線治療に有効
早川ゴム、発がん性物質を含まない皮膚マーカーを開発
工業用品 2023-10-24
早川ゴムは、近畿大学医学部、岡山中央病院と共同で、放射線治療や手術で患者の皮膚に目印をつける際にマーカーとして使用する、発がん性物質を含まない「サージカルスキンマーカー」を開発した。

「サージカルスキンマーカー」
放射線治療や手術の際、治療の位置を正確に把握するため、皮膚にマーカー等で印をつける必要がある。こうした皮膚マーカーとして、油性ペン、水転写シール、仮タトゥーなど、さまざまなものが医療現場で用いられているが、放射線治療でも消えない耐久性と、安全性などの面でそれぞれ欠点があった。
かつては、マーカーの耐久性を高める目的で、消毒効果があり着色性も高いメチルロザニリン塩化物を主成分とした専用の皮膚マーカーペンが国内外で広く用いられていたが、近年、メチルロザニリン塩化物を含有する医療用医薬品には、発がん性が指摘されており、日本でも製造・販売が停止されている。そこで、安全で性能と利便性の高い皮膚マーカーの開発が急務となっていた。
今回開発した「サージカルスキンマーカー」は、既存のマーカーペンの成分からメチルロザニリン塩化物を除いたことで、子供にも安全に使用できるという。
また、現在皮膚マーカーとして使用されている油性ペンよりも、描いた線の耐久性が高く、合併症も起こらないことが確認されている。
油性ペンとサージカルスキンマーカーの耐久性を比較した結果、油性ペンは平均3.6日で消えてしまうのに対し、サージカルスキンマーカーは平均7.2日間視認でき、線を描いた後に水を噴霧してもにじまないことが確認された。放射線治療は、治療期間が数日から2カ月と長期にわたるため、入浴しても線がにじまず消えにくいことは大きなメリットになるという。
今後同社では、「サージカルスキンマーカー」を子供にも使用できる、より安全な皮膚マーカーとして、臨床現場などに向けて提案していく。
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