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コンパクト化・メンテナンス性向上を実現

日新電機/NHVコーポレーション、「電子線照射装置:EB-XW」の販売開始

工業用品 2023-05-23

 日新電機のグループ会社で電子線照射装置(EPS)の開発・販売、電子線照射サービスの受託を行うNHVコーポレーションは、EPSの従来製品(スキャン型EPS)と比較して、コンパクト化・メンテナンス性向上・コストダウンを実現した電子線照射装置「EB-XW」を開発し、ラインアップを拡充した。2025 年までに15 億円の売り上げを目指す。

「EB-XW」


 EPSは、高速の電子線を利用して、物質の改質・品質向上、滅菌などを行う装置。幅広い分野で利用されており、例えばタイヤの軽量化による燃費向上、食品包装フィルムの高性能化で食品ロス軽減といった環境配慮に向けた製品づくりに貢献している。

 NHVCのEPSは、60年以上にわたり世界35カ国以上のさまざまな分野のユーザーに利用されている。今回、狭いスペースでの設置や高さの制限、メンテナンス作業の効率化・安全性など、ユーザーの要望に応えるため、同製品を開発した。

 ■「EB-XW」の特長
 ①コンパクト=装置の中核である加速管・電源タンクを一体化することにより、従来型より30%の小型化を実現。

 ②メンテナンス性=加速管・電源タンクをスライドして引き出せるため、開放空間で加速管部のメンテナンス作業が可能。さらに、照射室は可動式であるため、広いスペースで材料搬送部およびEPSのメンテナンスができるため、メンテナンス時の安全性が確保できる。

 ③環境への配慮=環境へ配慮するため、遮蔽主材料の鉛の使用を従来製品より大幅に低減(約97%減)、将来的に鉛ゼロを目指す。また、改良により同時にコストダウンも実現した。

 ■製品例(ユーザーにより製品の仕様は異なる)
 ◇製品名=EB-XW800◇加速電圧=800kV◇照射幅=120センチ◇装置寸法=W6800×D8200×H3000ミリ

 なお、同社グループは事業活動を通して、SDGsへの取り組みを強化している。同製品の開発は、SDGsの17の目標の内、「3.すべての人に健康と福祉を」、「12.つくる責任 つかう責任」、「14.海の豊かさを守ろう」の目標達成に関連する活動となっている。

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