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2021年12月期第3四半期業績

ニチリン 、日本、北米、中国、アジア、欧州全地域で増収

工業用品 2021-11-12

 ニチリンの2021年12月期第3四半期(1~9月)業績は、売上高が430億4,000万円で前年同期比20.2%増、営業利益が49億3,000万円で同102.4%増、経常利益が54億4,800万円で同118.6%増、純利益が35億2,900万円で同157.4%増だった。

 地域別では、日本は売上高が223億7,600万円で同21.8%増、営業利益が13億9,100万円で同409.5%増。国内、海外子会社向けとも、コロナ禍における大幅な生産縮小の影響を受けた前年同期に比べ改善し、増収増益となった。

 北米は売上高が70億8,700万円で同13.6%増、営業利益が1億3,000万円で同120.3%増。販売は新型コロナの影響が大きかった前年同期に比べると改善。利益はコンテナ不足による物流費増加の影響を受けたが、増収増益となった。

 中国は売上高が84億9,100万円で同22.0%増、営業利益が12億5,100万円で同270.1%増。コロナ禍からいち早く脱却し乗用車の販売は好調だったが、6月以降は世界的な半導体不足の長期化で顧客の減産が顕著になった。しかし、大規模な生産停止がなされた前年比では業績は大幅に改善した。

 アジアは売上高が126億3,400万円で同34.4%増、営業利益が24億4,500万円で同42.6%増。新型コロナの感染拡大は続いているが、域内の2輪車ブレーキホースが堅調に推移。北米、欧州向けの販売も回復傾向だった。

 欧州は売上高が39億4,800万円で同19.0%増、営業損失が4,600万円(同2億4,200万円の損失)。新型コロナの影響を受けた前年に比べ業績は回復傾向にあるものの、売上高はカーメーカーの半導体不足による生産抑制の影響を受けた。利益では物流費の高騰が響いた。

 

 通期業績予想を上方修正

 同社では2021年12月期通期業績予想を上方修正した。第2四半期までのグループの業績が堅調に推移したこと、特別利益の計上を含め、年初計画を上回る業績で推移していることを受けて実施する。

 ■2021年12月期業績予想
 売上高=575億円(前回予想570億円、増減率0.9%増)◇営業利益=62億円(同55億円、同12.7%増)◇経常利益=67億円(同56億円、同19.6%増)◇純利益=40億円(同35億円、同14.3%増)

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