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2020年3月期第3四半期業績

藤倉コンポジット、産業用資材は減収増益、引布加工品は減収減益

工業用品 2020-02-13

 藤倉コンポジットが2月13日に発表した2020年3月期第3四半期(2019年4~12月)業績は、売上高が238億7,900万円で前年同期比4.2%減、営業利益が9億500万円で同2.6%増、経常利益が9億1,500万円で同0.1%減、純利益が4億8,300万円で同21.1%減となった。

 セグメント別にみると、産業用資材は売上高が153億3,300万円で同4.6%減、営業利益が5億600万円で同0.8%増。工業用品部門は、世界的な自動車販売台数の減少により自動車関連部品が減収したが、コストダウンに努めたことで前年同期並みの利益を確保。制御機器部門は、半導体並びに産業機械関連メーカーの減速の影響を受け、減収減益。電気材料部門は、インフラ工事用部材が堅調さを維持し、 非常用マグネシウム空気電池「WattSatt」、「アクアチャージ」の受注も順調に推移し増収増益となった。

 引布加工品は売上高が37億1,400万円で同3.5%減、営業利益が1億1,600万円で同44.3%減。引布部門は、半導体・電子部品市場の在庫調整が一段落し受注が回復したものの、米中貿易摩擦によるアジア諸国の景気低迷、自動車市場の不振により需要が落ち込み減収減益。印刷材料部門は、高付加価値品、新聞用ブランケットの売り上げは増加したものの、国内商業印刷用ブランケットおよび輸出が減少となり減収減益。加工品部門は、国内において救命設備など舶用品が増収となったが、品種構成の変化により減益となった。

 スポーツ用品は売上高が45億3,400万円で同3.7%減、営業利益が6億1,200万円で同18.7%増。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、ゴルフクラブメーカー向け製品の販売減の影響を受け減収となったが、海外で2019年2月に発売した「VENTUS」、国内で2019年9月に発売した「Speeder EVOLUTION Ⅵ」などが高く評価され、高価格帯商品中心にリシャフト市場での販売が好調に推移し増益。アウトドア用品部門は、9月から10月にかけて襲来した大型台風の影響に加え、暖冬の影響で冬物商材の売り上げ不振も重なり減収となったが、上期で「キャラバンシューズ」などの主力商品が好調だったことで増益となった。

 その他は売上高が2億9,600万円で同3.0%増、営業利益が6,500万円で同11.0%増。物流部門は、台風などの災害で交通に混乱が見受けられたが、全体を通しては堅調に推移した。

 2020年3月期通期業績予想は、売上高が326億円で前期比2.5%減、営業利益が10億円で同8.9%増、経常利益が9億円で同7.3%増、純利益が5億円で同13.9%減を計画している。

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