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コンピュータ・グラフィックスなどの先端技術に関する国際学会で

豊田合成、e-Rubberの触覚技術を発表

工業用品 2019-08-05

 豊田合成は7月28日からの5日間、e-Rubberを用いた触覚技術(ハプティクス)について、米・ロサンゼルスで開催されたコンピュータ・グラフィックスなどの先端技術に関する国際学会「SIGGRAPH2019」で発表した。

 ハプティクスとは、人が物体に触れたときの感触を振動などで擬似的に再現する技術。ゲームやロボットの遠隔操作などにおいて、映像と音に加え、対象物の感触を提示することで臨場感や操作性を高められるため、多彩な触覚を再現できる技術の実用化が期待されている。

 同社は、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)の身体性メディアプロジェクトと共同で、電圧のオン・オフで伸縮する次世代ゴム「e-Rubber」を活用したハプティクスの研究開発を進めている。このたび両者は、薄くて柔らかくウェアラブルな絆創膏タイプのデバイス「HAPTIC PLASTeR」を開発し、SIGGRAPHの中でも最新の技術を扱うセッション(Emerging Technologies)で発表した。

 開発中の技術は、e-Rubberの特性により対象物の柔らかさの再現性も高く、触覚伝送など各種用途への応用が可能。

 対象物の柔らかさの再現性を可能としているのは、e-Rubberが電圧によって伸縮を細かく制御可能で、“ぷるぷる”“もちもち”といった「柔らかさ」を再現する低周波領域(200Hz以下)でも複雑な波形の振動を発生できるため。

 同社とKMD身体性メディアプロジェクトは、今回の発表を機に一層連携し、ハプティクスによる新たな体験価値の創出に向けて、e-Rubberを活用したデバイスの研究開発を加速させていく。

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