【特集】ゴムシート インタビュー
入間川ゴム社長清水佑樹氏、上期堅調で計画上回る
工業用品 2017-11-28
入間川ゴムのゴムシート事業が堅調だ。関東を中心に需要は底堅く推移しており、今期目標は達成する見込み。4月からは新中期3カ年計画「NexT2019」をスタートさせ、「売上高の拡大」と「世代交代」を軸に経営基盤の強化を進めている。清水社長に今期の見通しや新中計の進捗状況などを聞いた。
□2018年3月期上期(4-9月)業績
上期業績は前年同期実績を上回るとともに、計画比でも増収の見込み。例年需要が落ち込む傾向のある春先および夏場にかけても底堅く、上期を通じて堅調に推移した。品種別では出荷が大幅に伸びたものはないが、全体的に底上げした印象。地域別では、前期は関西が牽引したが、今年に入ってからは特に東京を中心に関東の動きが良い。土木・建築関連で間接的に東京五輪関連が影響していると思われる。天然ゴム・合成ゴムともに汎用品が順調で、産業全般の好調さを感じている。
□通期の見通し
少なくとも、あと1年ほどは堅調が持続するとみている。期末に向けて物件の話なども出てくると思うので、しっかりと対応し着実に獲得していきたい。製品面では特殊品として在庫販売している低反発ゴム「NXB-365」や耐薬品性フッ素ゴム「アフラス」のほか、耐溶剤性を大幅に高めた新製品「イルティメット」の展開に注力する。これらの特殊品はユーザーからの引き合いも増え手応えを感じている。問い合わせをきっかけに他の注文に繋がるケースもあるので、今後もしっかりと訴求していきたい。
通期業績は前期比で微増を計画していたが、この予算は達成できる見込み。現状に満足せず、さらに上を目指している。
□課題点
売り上げの増加に伴い、生産がタイトになってきている。売り手市場により人材の確保が難しくなってきていることも感じている。人手不足については、直近の問題というだけでなく、少子化を見据えて、長期的な視点で考えなければならないテーマだ。人数が減っても生産量が維持できるよう、生産設備の自動化や効率化など設備投資を検討していきたい。また、採用した社員をしっかりと定着させることも大事な課題。総務部を中心に入社3年以内の離職をゼロにする取り組みも行っている。
□新中計の進捗状況
「売上高の拡大」と「世代交代」をテーマに進めている。営業面では、世代交代が順調に進んでおり、若手が増えてきたことで社内に活気が出てきている。新しい体制が定着すれば営業力のアップに繋がると期待している。
技術・生産面ではモチベーションアップのため、年1回の展示会出展を目標にしている。まずは、来年1月下旬にさいたまスーパーアリーナで開催される「彩の国ビジネスアリーナ2018」に出展する計画。そこで得たニーズを汲み取り新製品の開発に繋げていく。
また、人事制度の改定も進めている。これまでの年功序列を薄め、社員の頑張りに報いることのできる体系にしたもので、2018年度からの実施を予定している。
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