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感染症診断機器の開発研究事業も開始

デンカ、新型コロナウイルス抗原診断キットの国内製造販売承認を取得

新型コロナ 2020-08-20


 デンカは8月11日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗原迅速診断キットの国内製造販売承認を取得したと発表した。

 キットは体外診断用医薬品「クイックナビ -COVID19 Ag」として、同社五泉事業所(新潟県五泉市)で最大1日10万検査分の量産体制のもと、医療機関へ販売している。また、販売提携先の大塚製薬は9月1日から販売となる。同社によると、本件による2021年3月期の当社連結業績への影響は精査中。今後大きな影響が見込まれる場合には、速やかに公表するとしている。

 「クイックナビ-COVID19 Ag」は特別な検査機器を必要とせず、鼻咽頭ぬぐい液中の新型コロナウイルス抗原の有無を約15分で診断する。一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査が行うことができる。インフルエンザの流行に備え、一度の検体採取で新型コロナウイルスとインフルエンザのウイルス抗原を診断できるよう準備を進めているという。また、判定時間のさらなる短縮や検体種の適用拡大などにも積極的に取り組んでいくとしている。

新型コロナウイルス感染症に関するAMED補助事業を開始

 また、同社は8月12日、6月10日付で公表したAMED(国立研究開発法人日本医療研究)開発機構補助事業「COVID-19を含む感染症マルチプレックス診断機器の開発と実証研究」を開始したことを発表した。これに伴い、株式の33.4%を保有し業務提携をしているPlexBioと同事業に関する機器・試薬の供給契約を8月12日に締結した。

 この事業は、COVID-19を含む複数の呼吸器感染症関連ウイルスの有無を同時に測定する遺伝子検出システム(機器・試薬)の評価と実証を行い、測定時間の短縮や省力化を含めた利便性の高い新たな検出システムを開発することを目的としている。PlexBioの有するπコード技術は、遺伝子を高精度かつ同時多項目で検出するものであり、本事業に最適であることから選定された。本件による今年度の当社連結業績への影響は軽微だという。

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