一般廃棄物処理由来のCO2を固体炭素化し、導電性カーボン材として製品化する技術を開発
東海カーボン、「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に採択
原材料 2025-12-03
東海カーボン、スマートシティ企画、タクマの3社で実施する「炭素循環型社会の構築に向けた機能性固体炭素製造技術の開発・実証」が、環境省が公募した令和7年度「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に採択された。
同実証では、一般廃棄物の処理に伴い排出される二酸化炭素(CO2)を分離・回収して固体炭素を製造するとともに、カーボンニュートラルな導電性カーボン材として製品化する技術の開発に取り組む。実施期間は2025年11月から2028 年3月までを予定し、脱炭素社会の実現に向け2030年度の社会実装を目指す。
現在、各企業や研究機関において、ごみ焼却など一般廃棄物処理由来のCO2を分離・回収する技術の開発が進められているが、品質やコストの観点から、回収したCO2の活用先が限られることが課題となっている。一方、カーボンナノチューブ(CNT)をはじめとする導電性カーボン材は、蓄電池材料などの用途で需要が高まっているものの、原料や製造工程に化石資源を用いるため、多量のCO2が排出されるという課題を抱えている。
これらの課題を解決するために、資源循環分野で多数の実証実績を持つスマートシティ企画、一般廃棄物処理プラントの設計施工運営を主力とするタクマ、高品質な炭素・黒鉛製品などの製造を主力とする東海カーボンの3社は、一般廃棄物処理由来のCO2を原料とするカーボンニュートラルな導電性カーボン材を製品化する本実証を共同で実施する。
同実証において、スマートシティ企画は、主にプロジェクト全体の統括、事業計画の策定を担当する。また、タクマは、「固体炭素化システム」の開発を手掛ける。同システムは、一般廃棄物の処理に伴い排出されるCO2を分離・回収し、一酸化炭素に還元の上、反応装置で固体炭素に変換するもの。プロセスを通じて、廃棄物処理で生じる電気や熱などのエネルギーを活用し、化石資源や外部からのエネルギー供給に頼らずに運用可能なシステムを目指す。 東海カーボンは、固体炭素を製品化するため、反応・製造プロセスの最適化などによる品質向上やコストダウンに取り組む。これにより、品質や経済性は市場に流通しているCNTと同等以上の水準でありながら、原料や製造工程に化石資源を用いないカーボンニュートラルな導電性カーボン材の実現を目指す。
2028年3月まで実施する同実証では、技術の開発に加え、CO2削減効果や経済性の検証を行う。それを踏まえて、2030年度に、CNTの代替となるカーボンニュートラルな導電性カーボン材の事業開始を目指す。
今後、スマートシティ企画、タクマ、東海カーボンの3社は密接に連携しながら、同実証を通じて得た成果を早期に社会実装することで、脱炭素社会の実現に貢献していく。
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