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新開発の超軟質高復元粒子などPR

早川ゴム、高機能プラスチック展に初出展

工業用品 2017-04-11

超軟質高復元粒子などファインケミカル製品を展示した早川ゴムのブース(早川雅則社長)


 早川ゴムは4月5-7日、東京ビッグサイトで開催された「高機能プラスチック展」に出展し、新開発品である「超軟質高復元粒子」や「スクリーン印刷タイプ UV粘着剤」などを紹介した。同社は高機能素材であるファインケミカル製品の拡販に注力しており、今回「高機能プラスチック展」に初出展した。

 開発品の超軟質高復元粒子「HAYABEADS(ハヤビーズ) SB」は、アクリル樹脂をベースとした共重合体構造をもつ真球粒子で、軟質性と復元性に優れている。そのため95%以上の圧縮率でも破壊されず、しかも荷重を解除すれば完全に元の形状に復元することができる。耐熱性、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性に優れ、さらに分散性も高いため、樹脂やゴム、塗料、化粧品など多様な材料に、ニーズに応じた機能性を付与することができる。ハヤビーズSBに加え、均一粒子タイプの「ハヤビーズSS」も開発。均一粒子が必要とされる特殊用途に対応する。

 超軟質高復元粒子は、今後用途開拓を積極的に進めていく方針で、用途開拓が進めば飛躍的に需要が高まる素材として期待している。

 UV粘着剤の「SANTAC(サンタック)UVガスケットHT」は、紫外線を照射することで粘着性を発現するガスケット。輪転印刷方式に適応しており、各種フィルム基材へのロールtoロールによる連続成形が可能。さまざまな素材に粘着性を示し、異種材料の貼り合わせにも対応する。

 そのほか、フィルム基板液晶向けセルギャップスペーサー「ハヤビーズQ2」、加熱溶着型両面接着テープ「サンタックLBシートHS-00-240」「同200」を展示した。

 「ハヤビーズQ2」は、低温固着可能なフィルム基板液晶向け強固着タイプのセルギャップスペーサー。3年前から量産化されている製品で、液晶だけでなく、ヘルメットのシールド部など、多様な用途展開を考えている。

 「HS-00-240」と「同200」は、強粘着性、耐衝撃性、防水性に優れた異種材料接合が可能な高機能粘着剤。粘着強度と耐衝撃性は従来の両面テープの2倍。防水性も高いためウェアラブル端末などにも適している。「240」は再加熱することで簡単にリワークできる。「200」は耐薬品に優れ、サンオイルや汗などの身近な油脂、酸、アルカリなどの化学物質に耐性がある。

 今回の展示会出展について同社では「初出展だが、来場者の反応は上々で手応えを感じた」という。ファインケミカル製品は同社の注力事業で「将来的には売上高10億円を目指している」(早川雅則社長)。

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