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【特集】福祉・介護製品

ダンロップホームプロダクツ、「ダンスロープ エアー2」の販売好調

会員限定 工業用品 2023-04-24

 ダンロップホームプロダクツの2022年12月期の福祉・介護製品売上収益は、他の商材の販売が前期を下回る中、前期並みを確保した。

「ダンスロープ エアー2」


 同社では、介護市場に向けて車いす用段差解消スロープ「ダンスロープシリーズ」を販売展開しており、2022年は軽量タイプの「ダンスロープ エアー2」の販売が好調。携帯タイプの「ダンスロープ ゴー」の販売も安定していた。

 今期(2023年12月期)売上収益については前期並みの予想。コロナによる影響で、これまで鉄道・航空会社の購買抑制が続いていたが、直近では、成田空港で「ダンスロープ エアー2」の特別仕様の採用が決定している。東京オリンピック・パラリンピック開催の際に、多くの車いす利用者が来日したことを踏まえ、その対応として、機体と搭乗口の段差解消する「ダンスロープ エアー2」が導入されたという。

 コロナによる行動制限が緩和される中、鉄道・航空各社の業績改善が進むのに伴い、今後、車いす用段差解消スロープなどについても、交換・拡充需要が期待できると見ている。

 製品面では、引き続き「ダンスロープ エアー2」や「ダンスロープ ゴー」「ダンスロープ ミニ」の販売に注力していく。

 「ダンスロープ エアー2」は、業界最軽量クラスの質量を維持したまま耐久性を向上させた製品で、車いすでスロープに乗り上げる際の衝撃吸収性も高めている(同社従来品比)。全サイズの幅を70センチ未満とし、従来設置できなかった狭い間口にも対応可能。さまざまな住宅環境に適応させるため、長尺から短尺まで7サイズを展開している。レンタル業者へのメリットとして、メンテナンス性も向上させている。

 「ダンスロープ ゴー」は、車いす使用者が買い物や旅行、イベントなどに携帯することを想定して開発された製品。その特長は、①携帯・携行性=長さ47~88センチ、重さ約2.5~4キロとコンパクトで軽量。専用バッグもあり、持ち運びや保管に便利②耐久性=JIS T 9207車いす用可搬形スロープの耐久性試験に準拠③汎用性=2つ折り、3つ折りタイプがあり、2つ折りはエッジのない幅広タイプ、3つ折りは最大幅82センチで余裕のある走行面を持つ。店舗から施設、家庭まで、あらゆるシーンに対応でき、ベビーカーや歩行者も安全に使用できる。

 ダンスロープ ミニは、屋内や屋外の小さな段差による“つまずき”を防止する製品で、主に一般家庭での使用を想定して開発されている。玄関や敷居などへの設置で、家庭内での段差を解消し、車いすや歩行器、歩行時の“つまずき”を防止する。

 特長は、①独自のフロントラウンド形状で乗り上げが楽らく②滑りにくくズレにくい。サイド面の傾斜もなだらかで安全③防汚性に優れ、掃除しやすい④耐久性に優れ、傷付きにくく、屋内外を問わず幅広く使用できる⑤介護保険対応など。塩ビ材質でカラーはブラウン。勾配は14~16度で1.0センチから6.0センチまで11アイテムを用意している。

 同社では、9月27日から東京ビッグサイトで開催される「国際福祉機器展」に出展する。「ダンスロープ エアー2」をメインに、介護市場に向けて各種の車いす用段差解消スロープをピーアールする予定。

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