【特集】インフラ製品
バンドー化学、電力向けに難燃耐熱ベルト拡販
工業用品 2018-04-03
バンドー化学の18年3月期第3四半期産業資材事業は、「汎用品の低価格販売を行わず選別受注したこと、また今期は補修需要の谷間だったことなどにより減収となった」(同社)。ここ数年、堅調に推移していた急傾斜コンベヤベルトも、石炭火力発電所の補修需要の伸び悩みにより減収となった。
19年3月期については、「大型石炭火力発電所の新規着工需要が期待されることに加え、補修案件の刈り取りにも力を入れ、販売拡大を目指す」という。また、新製品としてバイオマス発電用コンベヤベルト「FR-BIOS」を上市し、積極的に販売活動を行ったことで、18年度もバイオマス発電プラント向けは、堅調に推移する見通しだ。「新製品を提案することで、新規も補修も徐々に増えてきている。当社のベルトがプラントメーカーの標準仕様に採用された例もあり、安定した受注を見込んでいる」(同社)。
インフラ需要向けに、現在注力展開しているのが自己消炎性を有する難燃耐熱コンベヤベルトFR7000シリーズ。同シリーズの特長は①特殊な配合処方により、難燃性と耐熱性を両立させている②従来と同等の寿命(同社測定)を有する③熱劣化による物性の低下が小さいため、高温搬送物を運搬することができる。このほかJIS K6324に規定されるバーナー燃焼試験をクリアしており、火災が心配されるラインでも安心して使用できる。ベルト表面温度が60-100℃となる領域で使用できるFR7500と、100-180℃で使用できるFR7700の2タイプを用意している。
火力発電もバイオマス発電も、火災発生リスクの高い搬送物を扱う現場で不慮の火災によるライン停止を防ぐというニーズがあるため、難燃耐熱コンベヤベルトの販売に力を入れていく。
同社では、東京五輪やリニア新幹線など大型プロジェクトにより想定されるインフラ関連需要に向けて、急傾斜コンベヤベルト、パイプコンベヤベルト、難燃耐熱コンベヤベルトなど、同社の技術力を活かせるコンベヤベルトの開発・販売に力を入れていく。
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