空気圧式ゴム人工筋肉を活用
ブリヂストン、シニアの健康増進に貢献する歩行トレーニング装置の開発開始
工業用品 2017-12-18
ブリヂストンは12月14日、ブリヂストングローバル研修センター(東京都港区)で記者会見を開き、シニアの健康増進に貢献する歩行トレーニング装置の開発を開始したと発表した。東京医科歯科大学生体材料工学研究所の川嶋健嗣教授と共同で行う。2018年には実用化に向けた実証試験を開始する予定。
開発する装置は、ブリヂストンが開発している空気圧式ゴム人工筋肉と川嶋教授が開発しているシステム制御技術から成る。ユーザーの体に装着した空気圧式ゴム人工筋肉で、歩行動作をアシストしたり、負荷を与えたりする肉骨格型のトレーニング装置。空気圧式ゴム人工筋肉はマッキベン型と呼ばれるタイプの人工筋肉で、ゴムチューブとその周りの繊維を筒状に組み上げた補強層で構成されている。タイヤなどのゴム製品で培ってきたゴム材料技術、油圧ホースの加締部分で活用される金具取り付け技術などを応用した。
ゴムチューブの中の空気を加減圧することにより伸縮し、人の筋肉のような動きができる。ゴムチューブの膨張、収縮に合わせ、補強層は径方向に膨張し、軸方向には収縮する。
従来のモーターなどの駆動装置を使用したものと比べて軽いため負担が少なく、柔軟性があるため着脱がしやすい。また適度な遊びがあるため、安全性も高い。この人工筋肉を用いることにより、ユーザーの体への負担が小さいトレーニング装置をつくることが可能となる。
ブリヂストンは今年、新たなCSR体系として「Our Way to Serve」を制定。その中でモビリティ、一人ひとりの生活、環境を重点領域としている。
今回の人工筋肉は、一人ひとりの生活に関するもの。同社グループではこれまで、自転車、スポーツ用品、スイミングスクールなど様々な製品、サービスを通じて、“Active and Healthy Lifestyle”に貢献してきており、今後、健康増進事業のノウハウやゴム人工筋肉技術を活かし、その取り組みを拡大していく。
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