フレキソ版、鉄道車両用防振で海外強化
住友理工、一般産業用品を拡充へ
工業用品 2017-12-11
住友理工が、非自動車部門である一般産業用品を拡充していく。感光性水現像フレキソ版で海外生産を開始するほか、鉄道車両用防振ゴムでも海外生産拠点を増やす。
感光性水現像フレキソ版は、イタリア・トリノに生産拠点を設ける。投資額は500万ユーロ。子会社のスミリコウ・イタリア(旧ダイテックダイナミックフルードテクノロジーズ)が生産する。18年春に生産ラインを立ち上げ、同年秋から本格稼働に入る。「印刷はアジア、中国、欧州、北米が大きな市場。欧州にまず海外拠点を設け、軌道に乗れば北米にも展開し、世界三極体制を構築する」(松井徹社長)考えだ。
鉄道車両用防振ゴムは、米国の自動車部品生産拠点を活用し、18年秋をめどに生産開始する計画。2013年に買収した旧アンヴィスグループのフランス拠点でも生産しており、「既存の日本、中国の拠点と合わせ、世界四極体制を構築し、海外の車両メーカーへの採用も拡大していきたい」(同)。
そのほか、健康介護分野は中国で市場開拓を、制震ダンパーは国内で拡販をそれぞれ強力に推し進めていく。
一般産業用品の足元の業績は、建機向けホースの需要増などを背景に好調で、その流れは当面持続する見通しだ。同社は中期経営ビジョン「2020V」の中で、自動車用品を伸ばしながら、一般産業用品の売上高比率を2割に上げることを目指している。
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