【特集】ゴム・樹脂ホース
ニッタ、チューブ好調 半導体が牽引
工業用品 2017-12-08
ニッタの一般産業向けホース・チューブ製品事業の上期(4-9月)売上高は前年同期比2ケタ増加した。
このうちホース部門は、建設機械向けが牽引し、主力の樹脂高圧ホースの販売が大幅に伸長した。「建機の生産は小型・中型を中心に年明け以降、生産が順調に推移し、前年同期比2ケタ増産となった。それに伴い、ホースの販売も順調に伸びている」(同社)。上期は中小型建機の排ガス規制施行前の駆け込み需要の影響で、高圧樹脂ホース市場も活況だった。「下期以降は、駆け込み需要の反動で、生産がガクンと落ちると言われていたが、下期に入っても落ち込みは少なく、ホース需要も引き続き旺盛」(同)という。
また高所作業車、フォークリフトなどの特殊車両向けも引き続き順調で、ホース需要も好調に推移する見込み。
上期のチューブ部門売上高は、半導体向けが好調で、クリーン製品や汎用ウレタンチューブの販売が大きく伸びた。チューブ製品はロボット関連でも大きく伸びた。人手不足により工場現場では省人化・自動化が進んでおり、産業用ロボットの需要が高まっている。それに伴い、チューブ製品やメカトロ製品のオートマチックツールチェンジャーが伸びた。
尿素SCRシステム用チューブも好調で採用が拡大している。「排ガス規制が実施された8月以降の新規機種には尿素SCRシステム用チューブの採用が義務化されるので、販売が増加すると期待している」(同)。
下期の一般産業向けホース・チューブ製品事業の売上高は「上期並みに推移する見通し。10、11月の状況も悪くない」(同)という。通期売上高は2ケタ増の見通し。
同社では10月1日付けでメカトログループを解体し、営業課をニッタ・ムアー事業部一般産業営業部に、技術課を技術部技術2課とした。これによりホース・チューブ類とオートマチックツールチェンジャーをセットで提案できることになった。「メカトロ製品を加え、他社との差別化が図られた。この強みを生かし、新規需要開拓を進めていく」(同)。
メカトロ製品と連動して、今後拡販をはかっていくのが新製品の柔軟難燃性チューブ「FUKチューブ」。スポット溶接ロボット向けに開発された製品で、柔軟性、耐摩耗性、滑り性、耐火花性に優れている。自動車工場などをターゲットに拡販をはかっていく。さらにメカトロ製品でも薄肉・軽量の7用の軽可搬タイプ(「OMEGA type S-C」)を12月に上市した。
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