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2024年12月期第3四半期業績

横浜ゴム、売上収益、事業利益、純利益は過去最高

決算 2024-11-14

 横浜ゴムの2024年12月期第3四半期(1~9月)業績(IFRS)は、売上収益が7,829億600万円で前年同期比13.1%増、事業利益が834億1,100万円で同69.6%増、純利益が608億4,100万円で同36.5%増だった。売上収益、事業利益、純利益は過去最高を達成した。

 事業利益段階の増減要因をみると、増益要因は為替差で70億円、原料価格で16億円、販売量で21億円、物流費等で17億円、製造原価で28億円、価格/MIXで116億円、YOHTで7億円、Y-TWSで84億円、MBで8億円の計367億円の増益。減益要因は固定費で19億円、その他で6億円の計25億円の減益。差し引き342億円の増益となった。

 セグメント別にみると、タイヤ事業は売上収益が7,012億4,300万円で同14.4%増、事業利益が787億9,700万円で同76.1%増。内訳をみると、タイヤは売上収益が4,795億円で同7.3%増、事業利益が588億円で同73.8%増。YOHT(Yokohama Off-Highway Tires、旧ATG)は売上収益が1,067億円で同8.2%増、事業利益が127億円で同5.7%増。Y-TWS(旧Trelleborg Wheel Systems Holding AB=TWS)は売上収益が1,151億円で同71.0%増、事業利益が73億円(前年同期は11億円の損失)。

 新車用タイヤの売上収益は、中国での日系自動車メーカーの販売不振の継続はあったものの、国内の一部自動車メーカーの減産影響の緩和や同社納入車種の販売好調により、前年同期を上回った。市販用タイヤの売上収益は、国内での積極的な販売活動の効果や海外では欧州およびインドなどアジア地域で販売を伸ばしたこと、円安の寄与もあり前年同期を上回った。

 OHTの売上収益は、YOHTが欧州、アジア、中東で販売が堅調だったほか、2023年5月に買収したY-TWSの業績が加わり、前年同期を上回った。

 MB(マルチプル・ビジネス)は売上収益が748億2,800万円で同2.6%増、事業利益が51億3,900万円で同17.5%増。

 ホース配管事業の売上収益は、建設機械向けなどの油圧ホースおよび自動車向けホースで需要が低迷したことで前年同期を下回った。一方、工業資材事業の売上収益は、コンベヤベルトはおおむね前年同期並みとなったものの、海洋商品や航空部品の販売が好調に推移したことから前年同期を上回った。

 2024年12月期通期業績予想は、売上収益1兆1,050億円で前期比12.1%増、事業利益1,285億円で同29.6%増、純利益785億円で同16.8%増と前回予想を据え置いた。

 事業利益段階の増減要因をみると、増益要因は為替差で74億円、販売量で58億円、物流費等で4億円、製造原価で34億円、価格/MIXで120億円、YOHTで6億円、Y-TWSで84億円、MBで8億円の計388億円の増益。減益要因は原料価格で29億円、固定費で47億円、その他で17億円の計93億円の減益。差し引き294億円の増益を見込む。

 セグメント別にみると、タイヤ事業は売上収益9,910億円で同13.3%増、事業利益1,223億円で同32.9%増。内訳はタイヤが売上収益6,960億円で同8.9%増、事業利益939億円で同29.3%増。YOHTが売上収益1,460億円で同10.5%増、事業利益182億円で同3.6%増。Y-TWSが売上収益1,490億円で同43.6%増、事業利益102億円で同454.2%増。

 MB事業は売上収益1,050億円で同3.1%増、事業利益80億円で同11.8%増を見込んでいる。

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