1兆2,596億7,600万円で前年同期比12.0%増
1~6月のゴム製品販売、自動車生産の回復が数字に表れる
その他 2023-08-28
8月15日、経済産業省がゴム製品生産・出荷実績を発表した。1~6月のゴム製品合計の販売金額は、1兆2,596億7,600万円で前年同期比12.0%増と大きく伸びたが、製品によって状況はややまだら模様で、押し並べて増加したわけではない。値上げによって、販売金額が前年同期を上回るも、販売数量は前年同期を下回るといった乖離もみられる。
ゴム製品の主需要先である自動車の生産状況が、大きく影響している。半導体不足を受け生産量が思うように高まらなかった国内自動車生産は、昨年8月以降、概ね前年同月比プラスで推移しており、回復基調にある。ゴム製品の中でも自動車用ホースや防振ゴムは、自動車生産の動きに歩調を合わせる形で回復してきている。
一方、タイヤは月によって販売数量の増減が入り混じる。トラック・バス用の販売数量は、今年に入り各月で前年同月を下回っており、乗用車用も安定しない。新車用タイヤは回復傾向とみられるが、市販用タイヤの動きは値上げに伴う仮需の発生など、特殊要因の影響も受けているようだ。ただ、値上げは着実に浸透している。乗用車用は販売数量が増減様々な中でも、販売金額は昨年11月の横ばいを除き各月で増加しており、トラック・バス用に関してもこの6月以外は販売数量が落ちている月も、販売金額は前年同月を上回っていた。
コロナ禍以降、自動車用ゴム部品が思うように回復してこない中でも好調を持続した高圧ホースは、昨年11月以降、販売金額が8カ月連続で前年同月を下回っている。対面業界である建設機械は依然堅調だが、工作機械は今年1月以降、受注総額が7カ月連続で前年同月を下回っている。一部では在庫調整の影響もあるようだ。
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