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年間で最大12万トンのCO2排出を削減へ

ランクセス、コベストロとCO2排出量を削減する持続可能な原料の生産で合意

原材料 2023-01-30

 独・ランクセスは、ドイツの化学会社のコベストロと、エネルギー集約型の基礎化学品生産で協力し、ドイツのライン川下流域に位置する両社の製造拠点において、気候変動により一層配慮した生産を行うことで合意した。

 現在、ランクセスは、ドイツのレバクーゼンとクレフェルト・ユルディンゲンにある ISCC PLUS認証を受けたコベストロの拠点から、塩素、苛性ソーダ、水素を調達している。今回の合意を受けて、コベストロは、供給する製品量の約3分の1を、原産地証明付きの水力発電による再生可能エネルギーで製造を開始する。両社の協力により、年間で最大12万トンのCO2排出を削減することができる。

 塩素、苛性ソーダ、水素は、化学産業における多くの製品の基本的な構成要素となっている。しかし、その製造には非常に多くのエネルギーが必要になる。ランクセスは、コベストロから供給される持続可能な原料を、例えば、食品や農業産業向けの製品の製造に使用している。

 コベストロは、ノルトライン=ヴェストファーレン州にあるレバクーゼン、クレフェルト=ユルディンゲンおよびドルマーゲンの3拠点において、3つの基礎原料(塩素、苛性ソーダ及び水素)を生産している。

 そのうち2拠点(レバクーゼンおよびクレフェルト=ユルディンゲン)では、戦略的原料である塩素の生産において、国際的に認められている ISCC PLUS規格の認証をすでに取得しており、さらに近い将来、ドルマーゲン拠点でも認証の取得が予定している。

 同認証取得により、持続可能な電力を製品へ正しく配分することが保証され、連邦環境庁への原産地証明書の提出(再利用できないように提出後に失効される仕組み)により、再生可能エネルギーの利用が証明される。

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