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従来品比で最大30%のCO2排出量を削減

エボニック インダストリーズ、タイヤメーカーにバイオベース原料シリカを提供へ

原材料 2022-09-29

 独・エボニック インダストリーズは、世界有数のシリカ製造会社ペルナーグループ(オーストリア)およびピチット・バイオパワー社(タイ)と戦略的提携を結び、バイオベース原料シリカ「ULTRASIL 」(ウルトラジル)をタイヤメーカーに供給する。

 同製品の原料となるケイ酸ナトリウムは、農業副産物であり、グリーンエネルギーで得られるもみ殻灰(RHA: Rice Husk Ash)から製造されるため、同製品のカーボンフットプリントは大幅に削減される。

 ペルナーグループが開発したもみ殻灰からケイ酸ナトリウムを生成するプロセスでは、バイオマスエネルギーが使用されることから、従来品のシリカと比較して最大30%の CO2排出量の削減が可能になる。

 ピチット・バイオパワー社は、精米施設とバイオマス発電所をすでに有しており、ペルナーグループから技術ライセンスを受け、タイでもみ殻灰ケイ酸ナトリウムの新工場に投資する。これによりエボニックは、バイオベースケイ酸ナトリウムの安定的な供給を確保することができ、バイオベース原料シリカに対するタイヤメーカーの需要を満たすことが可能になる。

 持続可能な方法でのタイヤ生産に対するニーズは急増しており、今回の提携は再生可能原料を促進したいタイヤメーカーの目標に対応するためのものとなっている。

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