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約190度の高耐熱性を実現

デンカ、高耐熱アクリル系特殊エラストマーを開発

原材料 2020-01-15

 デンカは1月15日、アクリル系をベースに約190度の高耐熱性を実現した「高耐熱アクリル系特殊エラストマー」を開発したと発表した。現在、ユーザー評価を進めており、2020年度中の製品化を目指す。千葉工場(千葉県市原市)での生産を予定している。

新開発の高耐熱アクリル系特殊エラストマー


 高耐熱アクリル系特殊エラストマーは、アクリル系特殊ゴム「デンカER」で培った高分子ポリマー設計技術、精密重合・配合技術を応用・深化させ開発した。デンカERが持つ耐油性などの優れた性能を保持しつつ、アクリル系エラストマーとしてこれまで困難だった約190℃の温度領域下での高耐熱性を実現。150-175℃(グレードによって異なる)の耐熱性を有すデンカERと比較し、耐熱性を15℃以上向上させた。ガソリン車のターボホース用途を中心に、高温領域が求められる用途へ展開していく。

 近年、自動車市場では電動化の流れとともに、ディーゼル車からターボ機能を搭載したガソリン車への注目が集まっている。ガソリン車では、さらなる環境負荷低減に向けてエンジンのダウンサイジング化が進んでおり、高出力を可能にする耐熱性に優れたターボホース用のゴムが求められていた。

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