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従来品の課題を解決し、患者満足度が大きく向上

早川ゴム、超音波診断に用いる「固形超音波診断用ゲルパッド」を共同開発

工業用品 New! 2026-01-20

 早川ゴムは、近畿大学医学部放射線医学教室(放射線腫瘍学部門)門前一教授、同医学部植原拓也講師らを中心とした研究グループと共同で、超音波診断に用いる液体超音波ゼリーの代替となる、新しい「固形超音波診断用ゲルパッド」を開発した。

今回開発した固形ゲルパッドと超音波診断の際に使用する探触子(プローブ)


 超音波診断は、低侵襲(ていしんしゅう)で信頼性の高い画像診断法として広く普及しており、その診断では、超音波を発信し、体内から返ってくる反射(エコー)を受信する探触子(プローブ)と皮膚の間の空気を除去し、超音波を効率的に伝達するために、ゲルまたは液体媒体が必要不可欠なものとして使用されている。

 現在、医療現場では液体超音波ゼリーが広く使用されているが、「衣服や髪の毛に付着し患者に不快感を与える」「検査後の拭き取り作業が患者や医療従事者双方にとって負担」「約15分で乾燥しはじめ、長時間の検査では追加塗布が必要」などの課題があった。

 そこで近年は、ゼラチンを用いた固形ゲルパッドも開発されているが、保湿性能の維持や管理・保管の煩雑さに改善の余地があり、さらに別の素材を用いたゲルの開発が求められていた。

 今回開発した「固形超音波診断用ゲルパッド」は、マメ科の常緑樹であるタマリンドの種子を分離精製して得られる食品・化粧品分野で使用実績のある天然多糖類で、優れた保水性と生体適合性を持つことで知られている「タマリンドシードガム」を主成分としている。

 そのため、従来の超音波ゼリーが抱えていた「ベタつき」「乾燥」「拭き取りの手間」といった課題を解決し、さらに自己保湿機能により60分以上乾燥せず、追加塗布が不要で画質劣化もなく、患者満足度を大きく向上させることができるという。また肝心の超音波検査においても、従来の液体超音波ゼリーと同等の品質であることが確認されている。

 早川ゴムでは新製品・新技術の開発に力を入れており、「固形超音波診断用ゲルパッド」の開発により、医療分野での新規需要開拓をさらに進めていく。

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