司ゴムグループの好業績を支える社員全員参加の改善活動
司ゴムグループ、第12回合同QCサークル発表会
工業用品 2024-11-18
司ゴム電材の業績が、近年、好調に推移している。この好業績を支えているのが、全社一丸となって取り組んでいる改善活動だ。12年前にスタートした「司ゴムグループ合同QCサークル発表会」や改善提案制度の取り組みにより、社員全員参加型の改善活動が企業文化として根付き企業力の向上に繋がっている。同社グループの改善の取り組みを紹介する。
10月26日、アートホテル日暮里ラングウッド(東京都荒川区)で「司ゴムグループ第12回合同QCサークル発表会」が開催された。
この発表会は、小泉徹洋社長の発案ではじめられたもので、「私は同じところに留まっているのが嫌いで、常に前進していたいと思っている。企業が成長するためには日々改善し、変革していくことが必要で、そうした姿勢を全社員に根付かせ企業文化にしていくためにQCサークルや改善提案制度をスタートした」という。
当日は司ゴムグループ5社(司ゴム電材、司冠栄製作所、TMC、ダイトウ、ニッシン)全体で43チームが参加した中から予選を勝ち抜いた8チームと審査にあたる幹部社員に加え、グループ各社から総勢53人が出席した。佐藤正樹取締役管理本部長の開会の辞に続き、参加者全員で同社のQCの合言葉を読み上げた後、小泉社長が「今日は皆さんの日々努力した成果を存分に発表してもらいたい」とあいさつし、QCサークルの発表が行われた。
発表内容は①司冠栄製作所「展開プログラムの品質強化」②TMC「真空注型工法における寸法変化の抑制」③ダイトウ「研磨作業のあるシリコン製品不良率低減のための対策」④司ゴム電材・北上事業部北上営業所「儲かる組立業務改善」⑤司冠栄製作所「課内生産品の改善」⑥司ゴム電材・東京事業部営業二部「営業の情報共有(営業の見える化)」⑦ニッシン「組立作業の省人化」⑧司ゴム電材・静岡事業部静岡工場「新工場でのエレベーターメイン機種の“1個流し生産”による生産性向上と在庫削減への取り組み」。それぞれのチームが、資料を基に改善内容をわかりやすく説明した。
審査の結果、1位は司冠栄製作所「展開プログラムの品質強化」、2位は司冠栄製作所「課内生産品の改善」、3位は静岡工場「新工場での~」、特別賞はダイトウ「研磨作業~」。1位の司冠栄製作所は、工程FMEAにおける心配事を85項目抽出し、そのすべてに対応することで品質強化につなげたという改善提案。心配事の全項目に対処した労力や努力、改善策の切り口が画期的だった点が高く評価された。
各チームの発表後、グループ各社の代表で構成された提案委員会が「改善提案活動報告」(対象期間2023年10月1日~2024年9月30日)を行った。それによると2024年度のグループ全体の提案件数は4736件、予想効果金額は2億4,000万円。前年度に比べ提案件数が412件増加し、効果金額は2年連続で2億円を突破した。
改善提案制度では社員一人年間12件、グループ全体では年間7,200件(600人×12件)の改善提案を目標にしている。提案件数は制度開始以来、右肩上がりで推移しており「2、3年後には目標を達成できる」(小泉社長)見通しだ。
改善・改革の精神が定着、「今後はDX化に向けてデータを収集・蓄積していく」
小泉社長の談話 QCサークル活動や提案活動は継続することに意義がある。3年ほど活動しただけでやめてしまうような企業も多いが、当社では10年以上にわたり継続して取り組み、その結果、品質や業績面で着実に成果を上げている。長年にわたり取り組んだことで、やっと改善・改革の精神が定着し、当社の企業文化として根付き初めている。社員一人ひとりのやる気、やり甲斐、モラル向上につながっている。発表会を見ても、スタート当初は嫌々やらされているように見える発表者もいたが、現在では、みんな自信に満ち溢れ、堂々と自分たちの取り組みを発表している。
QC活動というのはアナログな取り組みだ。当社では、次のステップとして、QCに加え、DXやAIの活用も合わせて推進していく。
DX化に向けて、まずはあらゆるデータを収集・蓄積していく必要がある。4、5年はデータ集めに愚直に取り組んでいく。データ取集に際しては、何を目的に、何に活用するのかを明確に定めて、各自が行動する。収集したデータをAIに取り込み、分析・解析して製品開発や事業展開、企業経営に生かしていきたい。
日ごろの感謝を込めて―司ゴム ゴルフコンペ、83人が参加、優勝は大木隆氏
司ゴム電材(小泉徹洋社長)は11月2日、栃木県栃木市のプレステージカントリークラブで恒例の司ゴムグループゴルフコンペを開催した。
当日は、終日あいにくの雨模様だったが、主要取引先および同社ならびにグループ企業の役員・社員など合わせて83人がプレーを楽しんだ。
申告ハンディキャップ方式で競技の結果、司冠栄製作所の大木隆氏がグロス96、ネット69で優勝、準優勝はTOKYO HOKUTOの植田健二氏(G82、N70)、3位には司冠栄製作所の梶内純也氏(G83、N72)が入った。
小泉社長はG95、N88で50位だった。
■表彰式での小泉社長のあいさつ 雨のなかご苦労様でした。私は強烈な晴れ男でこの会も晴れがほとんどですが、きっと私以上の強烈な雨男がいたのでしょう。
なお今回は順位による賞品とは別にくじ引きでの賞品を大量に用意しました。これは日ごろの皆様への感謝の気持ちを込めてです。本当にありがとうございます。楽しみにしてください(商品総額は100万円)。
また、今回でハンデを過去3回のスコアを元に改定します。全員に優勝のチャンスがあるようになると思います。
来年は、春は4月12日、秋は11月8日に開催しますので奮ってご参加ください。
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