【特集】西日本地域のゴム産業の現況
亀喜工業長澤昭二社長、物件工事が増えている
工業用品 2017-12-01
産業用の各種ゴム・樹脂製品の素材から加工まで、また搬送・伝動・配管機器および工事を含めたシステム販売を得意とする亀喜工業。営業拠点は本社(神戸市)のある関西エリアを中心に、東は関東から西は広島まで13拠点(関係会社含む)に広がる。長澤社長に現況を聞いた。
――東は宇都宮・東京から名古屋、関西、広島まで幅広い営業網ですが、販売構成比は。
「関西と広島で約7割、関東が2割強、中部が1割弱という構成です。関西の景況も今年は順調です。私としては、もう少し関東、中部を増やしたい考えです」
――品目別の構成比は。
「今年度は省エネや環境対応などの物件工事が増えており売上構成比も12%弱でトップ。次いでホース、産業用ゴム、ベルトが各11%ずつを占めます。それからエンプラおよびその加工製品が7%強となっています。
ありきたりの商材を扱うだけでは商売になりません。物件工事は、差別化をはかる上でも注力しているところであり、成果が出てきたといえます。
とくに食品関係の商材、工事が好調に動いています。補修部品も堅調です」
――現在の経営上の課題は。
「やはり人の採用です。女子事務員はハローワークに出しても来ますが、男子営業員の募集が難しい。成功報酬型の人材募集会社にも依頼していますが、経費面でばかになりません」
――人材育成については、どのように対応していますか。
「商材での差別化がむずかしければ、人で差別化をしていかねば商社として生き残っていかれません。商品知識があるのは当然。人として社会人として『素直で明るく元気よく』が大切だと考えています。
そのため社内研修を、新人・若手・中堅幹部A・中堅幹部Bのクラス別に毎年各1回実施しています。これまでは私が講師となり、基本と応用の営業マン教育を行ってきました。現在は研修業務に長けた専門の人材が当たっています。
新卒は避け、数年社会人を経験した人材を採用し、当社独自の教育・研修で育てつつ仕事に当らせています」