豊通ケミプラス、三洋化成⼯業、エボニック インダストリーズの3社は10月13日、ポリウレタンフォームのケミカルリサイクル技術を活⽤し、リサイクルポリオールの製造・利⽤に向けた共同取り組みを開始したと発表した。

エボニックの技術を⽤い製造された100%再⽣ポリオール由来のポリウレタンフォーム

 今回の取り組みでは、豊通ケミプラスがコーディネーターとして自社の回収ネットワークおよび物流機能を活かし、全体のスキーム構築と事業推進を担う。

 そこにエボニックのケミカルリサイクル技術と、三洋化成のポリオール設計・プロセス技術を組み合わせて、これまでのリサイクルで課題になっていた低純度・⾼不純物・⾼温⻑時間プロセスの改善を図り、エネルギー負荷を抑えつつ、より⾼純度で安定した高品質なリサイクルポリオールの製造・再利⽤を⽬指す。

エボニックのケミカルリサイクルパイロットプラント(ドイツ)

 具体的には、廃棄されるポリウレタンフォーム(PCR)や、製造⼯程中に発⽣する端材(PIR)を回収し、エボニックのケミカルリサイクル技術によってポリオールを再⽣するスキームの構築を進める。得られた⾼純度ポリオールは、リサイクル原料として再利⽤することを想定する。これにより、サーキュラーエコノミーの推進に貢献していく考えだ。

3社の協業体制

 3社は今後、回収・分別から⾼純度リサイクルポリオールの製造、再製品化まで、バリューチェーン全体を共同で評価する。そこでは、厳格な品質評価に加え、既存の LCA(ライフサイクルアセスメント)の結果について、プロジェクトで得られるデータを⽤いて追加検証を⾏い、技術の商業化および社会実装を国内で⽬指していく。

 ポリウレタンフォームは、⾃動⾞のシートやマットレス、家具などに幅広く利⽤されている素材だが、使⽤済みになるとその多くが埋⽴・焼却処理されおり、環境負荷軽減と再利用手法の確立が広く求められていた。

 さらに従来技術では、ケミカルリサイクル時に副⽣成物や未分解成分が多数生じるため、品質安定性や⽇本国内の化学物質規制への対応が難しかった。

 今回3社は、共同でこれらの解決にめどをつけ、効率的で環境負荷を抑えたリサイクルに道筋ををつけた。