TRI京都と一体運営へ
住友理工が産業用ホース事業を再編
工業用品 2016-03-28
住友理工は3月24日、産業用ホース事業の基盤強化を目的に、今年10月1日付で京都府綾部市に京都事業所を新たに設置し、これまで小牧製作所(愛知県小牧市)に置いていた産業用ホース事業部の運営拠点を同事業所に移転すると発表した。
さらに同社は、13年12月に綾部市に設立した産業用ホース製造子会社、TRI京都へ同事業を移管するとともに、TRI京都の商号を「住理工ホーステックス」(仮称)に変更する。
住理工ホーステックスは今後、グローバル展開におけるマザー工場として、産業用ホース事業を主体的に推進する役割を担うとともに、京都事業所とホーステックスとが一体となり、スピーディで効率的な事業運営を図ることを目指す。
住友理工は、1971年に産業用大口径超高圧ホースの製造に着手して以来、90年代には極細ワイヤーを業界で初めて採用した超軽量・柔軟な高圧ホースを開発するなど、技術革新を続けてきた。近年は小牧・松阪両製作所で製造してきたが、TRI京都の設立を機に現在、全生産ラインの同社への移設を進めている。
今回、会社分割により10月1日付で同事業全体をTRI京都に承継させ、移管・統合することで、グループの経営資源の集約と事業基盤の強化を図る。さらに意思決定の迅速化や、「住友理工ブランド」でのグローバル拡販を図ることにしている。
一方、国内では2020年夏に開催を控える東京五輪、27年に開業を目指すリニア中央新幹線など社会インフラの大規模な整備が進む中、同社はこれらに使用される産業用ホース需要の高まりを見込んでいる。また、これまで参入できていなかった欧米市場などでの販路開拓とシェア拡大が急務となっている。
そのため、開発から製造・販売、アフターサービスまでを京都事業所および住理工ホーステックスで一体的かつ効率的に管理することにより、工程での大幅短縮やコスト削減などをさらに推進する。これにより収益力の高い事業構造を構築し、競争力の高い高品質な製品を供給していくとしている。
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