タイ黒字化、九州に新工場棟
ミトヨが2020年売上高220億を計画
商社 2016-02-22
ミトヨは国内外の製造拠点への旺盛な設備投資で次期の業績向上に勢いをつけるとともに、「2020年には国内180億円、海外40億円とミトヨグループでの総売上高220億円を目指し邁進していく計画」(後藤佳生社長)だ。
同社の2016年3月期の業績は減収増益を見込んでいる。売上高は130億円で、前期比3%減の見通し。海外拠点の売上高は増加を見込んでいるものの、国内売上高は減少を見込んでいる。
同社の売上高構成比は自動車用部品が78%、一般産業資材が22%を占めており、「主力となる自動車用ゴム部品は一部車種の機構変更による減少が影響したが、利益面では上期で営業利益が前期比30%増を示したのをはじめ経常利益、純利益とも下期を通して、販管費、粗利改善が寄与し増益を確保」(同)する。
今後、国内においては「土木建設機械関連をはじめ医療・介護分野、搬送用機器などで一般産業資材関連の売り上げ比率を伸ばしたい」(同)考え。
今期の設備投資額は国内5億6000万円、海外3億6400万円の計9億2400万円規模となる。
海外の製造拠点は順調だ。「タイに持つゴム製品製造拠点(MRT=ミトヨ ラバー タイランド)が黒字化を達成し、同じく樹脂射出成形品製造拠点(MPT=ミトヨ プラスチック タイランド)も次期の2017年3月期には黒字化達成のメドがたっている。
現在のレンタル工場での生産はフルに近く、16年の秋口にはこれまでになかった380トンの射出成形機2機のほか50トン、100トン、130トン、280トンの射出成形機を各1台追加し、現状の12台体制から6台増やして計18台体制とし、工場が立ち上がる17年には生産規模は過去マックスになる」(同)ことで、さらに海外の製造・販売拠点の貢献度は高まってくる見込みだ。
また、国内にでは2月12日に九州工場内に新工場棟を竣工、九州地区を核にした需要に積極的に対応する戦略で、「国内外での投資は有効的かつ積極的に手を打ってきた。今後は製造・販売拠点をフルに活用し次期の業績向上につなげる」(同)方針。
ミトヨの17年3月期の売上高は今年度並みの予算計画で、海外拠点の売上高は増加を見込む。
海外の売上高の増加は望めるが、一方で「現地への人材派遣費用などの経費コストアップが大きな課題」(同)。特に自動車部品に関しては「製品のコンポジット化など付加価値をつけた製造を強化していく」(同)計画だ。
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