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【商社訪問】

柳生ゴム化成、顧客のコスト削減に貢献

商社 2018-02-26

柳生高宏社長


 柳生ゴム化成は1934(昭和9)年創業で80年以上の歴史を持つゴム工業用品卸商社。柳生高宏社長は、創業者の祖父、父から社業を受け継いだ3代目の社長だ。

 当社の主力扱い製品はゴム成形品や樹脂成形品で、一部金属成形品も扱っている。

 「創業当初は伝動ベルトやゴムホースなど工場設備に使用する製品が中心だったが、現在は工場で生産される製品の部品を供給している」(柳生社長)という。

 主な客先は、エアコンなどの冷熱関係、ガス関係、住宅設備関係、自動車関係など。

 「当社はお客様の抱えている問題やさまざまなニーズに対して、お役に立てるような提案をする、提案型営業を基本にしている。そのため、仕入先メーカーの状況や製品に精通するとともに、お客様の状況や課題についても精通していなければならない。この姿勢は従業員に徹底している。面倒なこと、手間のかかることを肩代わりして、お客様のコスト削減に貢献できればと思っている」

 海外には、中国と韓国に協力工場があり、ゴム押出品やゴム成形品を輸入している。国内は津島市に神守デリバリープラントを設置し、物流拠点・製品在庫拠点として稼働している。

 18年1月期業積は、前期比若干の減収見込みという。

 「特別にどこが良い、どこが悪いということはなく、全般的に動きが鈍く低調だった。ただ後半からは全体的に良くなってきた。利益も若干減少する見通しだが、前期並みを確保することができた。物流コストの削減や世代交代が利益確保に貢献した」

 今期は5%以上の増収を計画している。「厳しい数字だが、より一層提案型営業を徹底することで達成を目指したい」と意欲を示す。

 人手確保については、やはり年々難しくなっているようだ。「当社は中途採用が多いが、環境はかなり厳しくなっている。転職フェアに参加して多くの人と面談しても、なかなか採用につながらないのが現状」という。

 政府が提唱し、従業員の働き甲斐や人材確保にもつながる“働き方改革”への取り組みに関しては「当社としても何らかの対応をせざるを得ない。まずは業務を改善し効率化をはかる。従業員が皆、各種の業務をこなせるようにして、誰かが休んでもカバーできる体制を整える。そうすれば年休や育児休暇なども取りやすくなるだろう」。

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