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2019年12月期業績

住友ゴム工業、タイヤ事業は減収減益

タイヤ 2020-02-14

 住友ゴム工業が2月13日に発表した2019年12月期(2019年1~12月)業績(IFRS)は、売上収益が8,933億1,000万円で前期比0.1%減、事業利益が538億7,800万円で同11.2%減、純利益が120億7,200万円で同66.7%減となった。

 事業利益段階の増減要因は、増益要因として、原材料61億円(天然ゴム10億円、石油系54億円、他マイナス3億円)、価格15億円、数量・構成他1億円、直接原価10億円で87億円の増益。減益要因として、固定費36億円、為替67億円、経費33億円、スポーツ12億円、産業品他6億円で154億円の減益。差し引き68億円の減益となった。

 セグメント別のうち、タイヤ事業は売上収益が7,675億5,100万円で同0.1%減、事業利益が461億8,300万円で同9.8%減。国内新車用タイヤは、納入車種拡大によるシェアアップや低燃費タイヤを中心とする高付加価値商品の拡販により販売数量が増加し増収。国内市販用タイヤは、「ダンロップ」ブランドの低燃費タイヤを中心とした高付加価値商品の拡販に加え、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要があったが、暖冬の影響で冬タイヤ販売が前期を下回ったため減収となった。

 海外新車用タイヤは、欧州、北米のほか、新興国での納入拡大などにより増収。海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域では中国の景気減速の影響を受けたが、欧州・アフリカ地域は、欧州を中心に「ファルケン」ブランドの販売が伸長。米州地域でも、「ファルケン」ブランドの販売が伸びた。

 産業品他事業は売上高収益が410億5,400万円で同1.7%減、事業利益が33億9,700万円で同15.4%減。医療用精密ゴム部品や制振事業が堅調に推移したが、OA機器用精密ゴム部品では主要OA機器メーカーのプリン ター・コピー機の生産減少、インフラ系商材では体育施設の受注減もあり減収となった。

 2020年12月期通期業績予想は、売上収益9,100億円で前期比1.9%増、事業利益550億円で同2.1%増、純利益355億円で同194.1%増を計画している。

 事業利益段階の増減要因は、増益要因として、原材料65億円(天然ゴムマイナス24億円、石油系87億円、他2億円)、数量・構成他75億円、直接原価24億円、産業品他1億円で165億円の増益。減益要因として、価格36億円、固定費48億円、為替14億円、経費53億円、スポーツ3億円で154億円の減益。差し引き11億円の増益を見込む。

 セグメント別では、タイヤ事業が売上収益7,840億円で同2%増、事業利益475億円で同3%増。スポーツ事業が売上収益850億円で同横ばい、事業利益が40億円で同7%減。産業品他事業が売上収益410億円で同横ばい、事業利益35億円で同3%増を計画している。

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