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とある市場の天然ゴム先物 08

【用語・データ集②】ゴム先物市場の活性度を測る指標とは

連載 2021-02-09

取引高、取組高データの掲載場所

 取引高や取組高の当日データは、JPXウェブサイトの商品先物価格情報OSEデリバティブ取引市況(日通しは17:00掲載。取組高は含まれず、限月別データは中心銘柄のみ)、OSEデリバティブ建玉残高表(20:00掲載、全限月別データ有)などで取得することができます。

 ヒストリカルデータでは、2020年7月27日以降では日別であれば大阪取引所日報、月別等であれば各期間の相場表に掲載されています。また2020年7月24日以前ではTOCOMのヒストリカルページ(約定値段・出来高・取組高)で確認できます。

 また開所以来のゴム先物の月次データはJPXのゴム先物情報の「上場来の月次取引データ(1952.10~2020.07)」に掲載しており、ゴム先物相場の歴史についてはこちらで取りまとめています。

どの限月の取引が一番活発なの?

 ところで前回、ゴム先物銘柄の限月は1番限から6番限の6本あるとご説明しました。それではこの6本のうちどの限月の取引が一番活発なのでしょう?

 先ほどご説明した取引高と取組高(建玉残高)を見てみましょう。

RSS3先物の日中取引データ(2021年2月5日)

出所:日本取引所グループ

 こちらの取引データより、RSS3先物の取引高と取組高(建玉残高)が最も大きいのは第6限月、その次が第5限月であることが分かります。第6限月は「期先」ともいいますが、金先物などを含めて、日本の商品先物では慣習としてこの期先の取引が多くなっていることが特徴となります。

 なお、どの限月の取引が活発かというのは市場や商品によって異なります。例えばゴム先物ですと、シンガポール取引所(SGX)や上海国際エネルギー取引所(INE)のTSR20先物は期近の第2、3、4限月、上海先物取引所(SHFE)のSCR WF/RSS3先物は少しトリッキーで、1月限、5月限、9月限の取引が中心となっています。

海外市場のゴム先物の取引状況(2021年1月)

出所:SGX, SFHE, INE

 今回はゴム先物の取引高や取組高といった、先物市場の活性度合いを測るデータについてまとめてみました。次回では受渡高や指定倉庫在庫といった用語やデータの探し方をご紹介いたします!

※次回の更新は2021年2月24日(水)頃の予定です。

【もっと知りたい方に!】
北浜投資塾「先物取引」
JPX「天然ゴム先物ファクトシート」
TOCOM「ゴム取引の基礎知識」
宇佐美洋・小野里光博「入門 商品デリバティブ」

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