PAGE TOP

新会長に古橋剛氏が就任

日本免震構造協会、通常総会・懇親会を開催

その他 2026-06-22

 日本免震構造協会(中澤昭伸会長=織本構造設計)は6月11日、明治記念館(東京都港区)で2026年度通常総会および懇親会を開催した。懇親会には、会員企業や来賓など166人が出席した。

 懇親会では冒頭、通常総会が滞りなく終了し、新会長に古橋剛氏(日本大学元教授)が就任したことが報告された。なお、中澤昭伸会長は退任となった。

あいさつする古橋新会長


 その後、古橋新会長が次のようにあいさつした。

 「諸先輩方が築き上げてこられ、免震構造の推進を担う当会の会長を務めることになり、身の引き締まる思いだ。現状、南海トラフ地震や首都直下地震、こういった災害の切迫性が叫ばれている。そうした中で、建物や都市の機能を喪失させない対策として、免震構造が重要になってくる。しかしながら、免震構造の着工数は我々の期待しているほどには伸びていない。そこで私としては、3つの重点的な施策について免震構造協会と共に取り組んでいきたい。第1に、 免震研究推進機構が有する実大免震試験装置との連携。同機構は、同装置で免震の動的性能認証制度を発足した。これは我が国の免震技術の信頼性を高めるために非常に有効な手段だ。積極的に連携を進めたい。

 第2に情報発信のさらなる推進。ウェブサイト、SNS、あるいは新規の企画、記事、提言など、あらゆる方策を検討・推進したい。

 第3に次世代の育成。若い技術者、研究者に免震構造の技術を伝えていくほか、小中学生などこれから建築業界を志す若い人たちに、耐震と免震の違い、あるいはどうすれば社会の安全が保てるかということを啓発し、将来の免震ファンを増やしたい」

 その後、来賓を代表し松野秀生国土交通省住宅局建築指導課長があいさつ。

 続いて、小林秀雄日本建築構造技術者協会会長が乾杯の発声を行い、歓談に入った。

2024年末までの免震建築物計画棟数5,813棟

 日本免震構造協会(中澤昭伸会長=織本構造設計)は、6月11日開催の通常総会で、免震建築物の最新統計を発表した。

 それによると、1985年から2024年末までの免震建築物の計画棟数累計は5,813棟となり、2023年から99棟増加した。免震建物は、大地震発生後に需要が高まり、計画棟数が大きく伸びるが、その後は緩やかに減少していく傾向が続く。近年では、2018年に発生した北海道胆振東部地震の翌年2019年の226棟をピークに、2020年198棟、2021年177棟と増加幅は縮小、2022年は200棟と一時増加幅が伸長するも、2023年には伸びが鈍化し164棟。2024年はさらに縮小し99棟となった。増加棟数は、阪神淡路大震災が発生した1995年から29年ぶりに100棟を下回った。

 1985年から2024年末までの累計の内訳は、集合住宅39%、事務所15%、病院・診療所12%の3用途で7割近くを占める。以下、庁舎7%、倉庫5%、工場4%、研究施設、データセンターがそれぞれ3%、警察・消防署2%と続く。直近5年間(2020~2024年)では、集合住宅が5P(ポイント)、病院・診療所が2P減少している一方で、倉庫が8P伸びている。

 地域分布は、トップは東京で1,556棟(前年末からの増加棟数48)だった。以下、神奈川665棟(同22)、大阪435棟(同10)、千葉376棟(同15)、愛知334棟(同5)、埼玉250棟(同3)と首都圏が続き、過去に震災があった地域も宮城257棟(同13)、兵庫206棟(同6)と高水準を維持。

 一方で、能登半島地震で被災した3県は石川29棟(同1)、富山21(同0)、新潟48棟(同3)と今後の普及が期待される。

 東京23区内では、上位から港区179棟(同11)、千代田区133棟(同9)、中央区108棟(同13)、江東区92棟(同5)、渋谷区83棟(同8)と続き、行政や交通網が集中するハブ駅、マンションや商業施設などの高層建物が集中する地域で普及が進んでいる。

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 何を創る日本の半導体企業
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物
  • 海から考えるカーボンニュートラル