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【特集】ゴム洋機械・試験検査機

ミクロ電子、マイクロ波加硫装置でトップシェア

その他 2017-04-20

 ミクロ電子(埼玉県川越市)は、マイクロ波電力応用装置及び周辺機器の専門メーカー。創業以来、環境に優しいクリーンなマイクロ波エネルギーでゴム産業を始め幅広い分野で貢献している。売上高構成はゴム向け60%、セラミック向け20%、食品向け10%、医療向け10%。

 16年度の状況は、国内は新増設案件よりもメンテナンスや改造案件主体で推移したが、海外需要に支えられトータルでは若干の増加となった。今年度も積極的に営業展開しており、比較的堅調に推移している。

 同社は生産拠点として、本社敷地内に最新鋭設備完備の第1―第3工場を有する。さらに中国に02年設立の「弥可羅微波設備北京有限公司」も有している。

 これら拠点で生産される製品は、ゴム産業では押出ゴム製品の連続加硫や建材用ガスケット、OA機器ロール、ゴム材の余熱など、幅広い製品に活用されている。特に「マイクロ波連続式ゴム加硫装置」は、国内トップシェアを有する。同装置は、埼玉県川越市及び川越商工会議所が市内所在企業の開発した特に優れた工業製品・技術を選定する「川越ものづくりブランド/KOEDD(小江戸)E―PRO」平成26年度認定製品となった。

 海外でも高評価を得て、北米・東南アジア・中国・中南米など輸出実績は15カ国以上となっている。

 マイクロ波連続ゴム加硫装置は、豊富な経験と最新テクノロジーが搭載されている。同装置はマイクロ波によりゴム自体を発熱させるとともに、外部からの熱風併用により効率的な加硫を実現している。またゴム加硫時の昇温時間大幅短縮により電力消費量を低減、抜群の省エネ効果も発揮する。さらに生産ライン全長のコンパクト化も図られるなどの特徴を有し、高い評価を得ている。

 ミクロ電子では“マイクロ波の加熱・乾燥のことならミクロ電子におまかせ”をモットーに、サンプルテストから実際の生産ラインの納品までの間にも、様々な技術提案を行っている。

 さらにマイクロ波電力応用装置、マイクロ波デバイスを顧客とともに創り上げ、マイクロ波の可能性を追求することで、業界№1の地位を保持し続ける方針。

 この顧客のニーズに対応して、昨年6月に開発した減圧式マイクロ波オーブンも好評を得ている。

 これらに加え食品分野でも新製品開発に注力、コーヒー豆焙煎用ドラムヒーターで3月に特許申請をした。

 顧客からのニーズには、実機でのテスト要請も多くある。同社では本社工場内にデモ機を複数台設置しており、顧客のテスト要請に応じ好評を得ている。

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