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世界初、高効率と安全性実現 

レザレックが金型レーザー洗浄機開発

その他 2016-02-01

金型をセットして簡単操作で自動洗浄が可能

金型をセットして簡単操作で自動洗浄が可能


 ゴム・樹脂製品を製造する際に使用する金型の洗浄法には多くの種類があるが、近年、レーザー光を使用する「レーザー洗浄法」が注目を集めている。

 レーザー光を照射することで金型に付着した汚れを除去するこの洗浄法は、洗浄性能が高く効率的な反面、操作の複雑さ、作業者および作業環境への安全の配慮などから普及が遅れている。

 今回、レーザー洗浄法の普及を後押しする画期的製品をフランスのLaselec(レザレック:本社トゥールーズ)が開発した。同社は主にレーザーを用いた印字機械や剥離機械などを手掛け、航空機産業に高いシェアを誇る。同社がこれまでのノウハウを活かして開発したのが、ゴム・樹脂金型向けレーザー洗浄機「MLC500」だ。ゴム・樹脂金型に特化したレーザー洗浄機は同機が世界初となる。

 最大のメリットは、洗浄する金型を機内のプラットフォームに入れ、その金型データを入力するだけで、全自動で洗浄が完了する点。回転するレーザーヘッドが自動で洗浄を行うため、処理ムラがなく高効率を実現し、作業者が関わらないため、安全性も各段に向上する。また、金型が高温でも使用することができるため、金型を冷却する時間を短縮できるだけでなく、温め直す手間も省ける。

 レーザーガンなどを使用した従来の洗浄法は、高出力のレーザーを使用していたため、使用場所の制限や保護メガネなどを着用する必要があったが、同機のレーザーはクラス1のため、特別な保護は不要。どのような場所でも使用することができる。汚れに合わせてレーザー出力や照射時間を調整するため、金型を傷めることがなく、さまざまな材質の金型に対応が可能で、金型自体に施されているコーティングにも影響を与えることはない。

 「MLC500」では、500角の金型サイズに対応できるが、現在800角に対応した機種も開発中だ。
 

高い安全性と優れた経済性

 レザレックアジア太平洋地域営業顧客担当マネージャーのグレゴリー・ソリエ氏は、「導入コストは多少高いが、一度導入すれば省メンテナンスで、ランニングコストも電気代くらいしかかからない。ドライアイス洗浄法、ウェット洗浄法、溶剤洗浄法などと比較してもコストを大幅に抑えることができる。多品種少量生産かつ製品品質の要求レベルが高い日本には最適な洗浄機だと自負している」と語る。

 日本ではケー・ブラッシュ商会(本社:東京都中央区月島1丁目2番13号ワイズビル4階402号、電話03・5560・7591)が代理店となっている。サポートについてはケー・ブラッシュ商会が行うが、レザレックも大阪および名古屋に営業拠点があり、万全の体制を構築している。

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