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NTT、アクセンチュアの3社で

JSR、スマートコンビナートの実証プロジェクト開始

原材料 2017-09-29

 JSRは9月28日、同社と日本電信電話(NTT)、アクセンチュアの3社で、次世代型の「スマートコンビナート」の実証プロジェクトをJSR千葉工場で開始したと発表した。JSRの運転管理・保全業務に関する知見、NTTアドバンステクノロジなどNTTグループが有するAI技術「corevo」等の先進技術、アクセンチュアのアナリティクス及びインダストリアル・インターネット・オブ・シングス領域におけるノウハウや国内外で有する化学業界の業務実績などを融合する。すでに7月から実施しており、10月に終了する予定。化学業界におけるデジタル技術の有用性を評価・検証することで、工場の安全性や生産性の向上に資するデータを有機的に連携させる「スマートコンビナート」の実現を目指す。

 今回の実証では、暗黙知とされてきた熟練技能者の優れた技術やノウハウを、デジタル技術を活用して継続的に形式知化し、活用する体制を構築・検証する。JSR 千葉工場で熟練技能者が化学製品の生産プロセスで行っているプラント運転管理や保全業務に関し、映像や音声などの非構造データをセンサーと無線で自動収集し、分散制御システム(DCS:Distributed Control System)など機械設備からのデータと組み合わせて分析できる基盤を構築する。また、機械学習アルゴリズムに基づいた適切な判断をリアルタイムにオペレーターに提示できるソリューションも開発し、次世代型の「スマートコンビナート」に求められる機能や基盤の実証を行う。

 JSRの小柴満信代表取締役社長は「デジタル化の進展によって、設備の異常予兆検知や製品の需給予測が可能になれば、化学業界に大きな変革が起こる。NTTおよびアクセンチュアが持つイノベーション力を活用し、『スマートコンビナート』を推進することで、日本の化学業界の競争力強化に貢献していく」としている。

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