使用済みプラ有効活用の拡大・促進、化石由来原料を主とする基礎化学品の原料・製法転換を図る
レゾナック、混合プラの再生技術がNEDOのGI基金に採択
原材料 2025-01-27
レゾナックは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が追加公募した「グリーンイノベーション(GI)基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」に対し、「混合プラスチックから基礎化学品を製造するケミカルリサイクル技術の開発」(同プロジェクト)を提案し、採択された。事業規模は総額約118億円を予定しており、支援規模は約80億円となる。
同プロジェクトは2024~2032年度までの最大9年間を想定しており、容器包装など混合状態で排出される使用済みプラスチックを、高度選別を経ずに熱分解し、エチレン、プロピレン、ベンゼンなどの基礎化学品へと直接変換・再生するケミカルリサイクル技術の確立を目指す。
これにより、貴重な炭素資源である使用済みプラスチックの有効活用をさらに拡大・促進するとともに、現在は主に化石由来資源から製造されている基礎化学品の原料・製法転換を図り、資源循環社会の実現および2050年カーボンニュートラル達成に貢献する。
同プロジェクトでは、使用済みプラスチックの大部分を占める混合プラスチックを直接基礎化学品に変換・再生する熱分解技術に関して、低級オレフィンやベンゼンなど有用な基礎化学品を収率60%以上で製造し、製造時に排出されるCO2を0.8 kg-CO2/kg-オレフィン以下にする技術の開発を行う。
マイクロ波加熱などを活用した熱分解を数千トン/年の実証スケールで行い、多様な使用済みプラスチックに対応できる技術の確立を目指す。まず、ラボ(実験室)、ベンチ(少量試作)スケールで分解プロセスや反応器形式の選定を行い、パイロット(中量試作)スケール、大規模実証スケールとスケールアップを行いながら条件の最適化を進める。また、商業化した際に生じうる課題の抽出・対策も並行して実施する。
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