PAGE TOP

金属アレルギー防ぎ、廃棄処分容易に

ダイセル・エボニック、「ベスタキープCare」が注射針に採用

原材料 2018-04-26

ベスタキープCare注射器


 ダイセル・エボニック(東京都新宿区、アンドレ・ノッペ社長)は4月11日、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂「ベスタキープCare」が、山田精工(新潟県魚沼市、井口孝司代表取締役)が開発中の高機能プラスチック製注射針に採用されたと発表した。

 開発中の注射針は、精密な金型加工技術と成型加工技術による極細(外径0.57ミリ、内径0.31ミリ)を実現しながら高い靭性を備え、射出成形による高い生産性を有している。また、デザインの自由度に優れるため複雑かつ様々な形状の生産が可能。多針化や先端部の形状を調整することにより、穿刺時の「痛み」の緩和や薬液注入量のコントロールおよび神経のダメージを与えにくいなどの利点がある。

 生体適合性を備えた「ベスタキープCare」シリーズを使用することで、より信頼性の高い製品の開発につながるとともに、点滴用留置針やカテーテルなど短期的に体内に埋設することも可能となる。

 「ベスタキープCare」製の針は、金属を全く使用しないため金属アレルギーを引き起こさず、安心して使用できる。注射器使用後はプラスチックごみとして廃棄できるため、金属針のように厳重な破棄工程管理が不要。非磁性であるポリマー製のため、今後普及が期待されているMRIなどの診断装置使用時にも対応できる。

 またPEEKの持つ、優れた耐薬品性と、耐オートクレーブ特性により、120℃を超える高温化での滅菌工程にも耐えうることができるため、この超稠精密加工技術との組み合わせにより、その他の医療用機器・装置などへの展開も期待できる素材となっている。

 ダイセル・エボニックでは、これらの特徴を活かし、多岐にわたる医療分野への浸透を目指している。

ダイセル・エボニック=エボニックジャパンとダイセルの合弁会社。1970年に設立以来、ダイアミドやベスタミド、ベストジント(ナイロン12樹脂)、トロガミド(透明ナイロン)などの優れた機能性樹脂を創出してきた。近年では、C8&C12脂環式化合物、プレキシグラス(PMMA樹脂)、ベスタキープ(超耐熱性樹脂・PEEK)などを取り扱っている。より付加価値の高い製品をユーザーに届けるため、常に新しい視点とアイデアで品質向上とサービス体制の強化に努めている。

関連記事

人気連載

  • a
  • 気になったので聞いてみた
  • つたえること・つたわるもの
  • ゴム業界
  • ゴム業界