【特集】合成ゴム
三井化学、ソリューションで需要掘り起こし
原材料 2017-12-06
三井化学の上期(4-9月)エチレンプロピレンゴム(EPT)事業は、国内外ともに堅調に推移した。
国内は、主需要先である自動車の生産が好調に推移したことで、EPT需要は堅調だった。
一方、海外はアジアを中心に底堅い需要があった。「当初の見込みに比べ弱含んだ地域はなく、むしろ見込みよりも販売が強含んだ地域があった」(水川修一モビリティ事業本部エラストマー事業部部長EPTグループリーダー)という。タイ、インドネシア、インドを中心とした需要により、輸出が拡大。現地の日系メーカー、ローカルメーカー向けともにシェアを拡大した。
中国の生産拠点である合弁会社の「上海中石化三井弾性体(SSME)」についても、「昨年末から高い稼働率を維持している」(同)。中国国内の自動車生産が好調で、それに伴いEPTの需要が拡大しているという。
下期以降については、「原油、ナフサといった原料価格や為替の影響がどのように出てくるか読めない」(同)としつつも、国内需要は自動車生産が引き続き好調に推移する見通しで、EPT需要も堅調とみている。一方の海外については、「他社の新プラントが稼働を開始する一方で、古いプラントの中には稼働を止めるものも今後出てくるかもしれない。新しいプラントから出てくる玉が市場にどう流入してくるのかを注視している」(同)。ただ、需要そのものについては引き続き堅調な見通しだ。
国内外問わずソリューション提案型ビジネスにより、需要の掘り起しを図っていく考えだ。千葉県市原市にある高分子材料研究所を活用し、「お客様のニーズにミートした配合提案などを始め技術サービスを進めていく。顧客のコストダウンや問題解決など困りごとに対し、ソリューションを提供していく。ポリマー単体を販売するのではなく、その背後にあるものも含めて提案していく」(同)考えだ。
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